真道「生きざま届けた」 性別変更の元女子世界王者

ボクシングの準公式試合で、石橋克之(左)と対戦する真道ゴー=10日、大阪市のエディオンアリーナ大阪

 ボクシングの元女子世界フライ級王者で性別適合手術を受けた36歳の真道ゴー(本名橋本浩)=グリーンツダ=が10日、大阪市のエディオンアリーナ大阪で男子選手として準公式試合に臨み、男子プロと闘った。性別を変更したボクサーが日本でプロの公式戦に近い形のリングに立つのは初。「男だから、女だから、というのはどうでもよく、自分の生きざまは届けられた。自分のやりたいことを形にできる、といろんな人たちに伝わればいい」と感慨を語った。

 2017年に性別適合手術を受けた真道は、昨年から日本ボクシングコミッション(JBC)にプロテスト受験を求めてきたが、認められなかった。JBCが性自認に関するルールを整備した上で準公式試合を許可し、男性としてリングに上がることが実現した。

 プロ2勝、35歳の石橋克之(姫路木下)とのバンタム級3回戦。公式戦同様のグローブ、ヘッドギアなしで闘い、互角に打ち合う場面もあった。最後にダウンを喫し、0―3の判定負け。「結果には満足していないが純粋に楽しかった」と充実した表情だった。

ボクシングの準公式試合で、石橋克之(右)と対戦する真道ゴー=10日、大阪市のエディオンアリーナ大阪

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