ジャズミュージシャンの指先や息遣い、表情の変化感じるセッション 那覇市・なはーとでジャズマンスコンサート

 那覇を中心に活動するジャズミュージシャンに、国内外で活躍するトランペットやサックスの奏者を特別ゲストに迎えた「なはーとジャズマンスコンサート」が11月24、25両日、那覇文化芸術劇場なはーとで行われた。主催は那覇市、企画は中村亮となはーと。

 舞台を囲むように半円形に作られた特別席もあり、ミュージシャンたちの楽器を演奏する指先や息遣い、表情の変化などをより近くで感じられた。非日常を 演出する劇場という空間の魅力を生かした公演になった。

 24日は広瀬千代(ピアノ)、高尾英樹(ベース)、中村(ドラム)のトリオがゲストミュージシャンを次々に迎えてセッションする構成。デイヴィッド・ネグレテ(サックス)、安富祖貴子(ボーカル)、高雄飛(ギター&ボーカル)、エマ・アルカヤ(フルート)が登場し、計14曲でステージを華やかに彩った。

 最初のゲストのデイヴィッドは躍動感あふれる音の連なりを艶やかに響かせた。第1部の中盤で高が加わり、ジャズのスタンダードナンバーやボサノバで盛り上げ、客席からは高の歌声に応えるように歓声も上がった。

 第2部ではエマがゆったりとしたバラードの「酒とバラの日々」で、フルートの叙情的な音色を聴かせて魅了した。後半に登場した安富祖は「マイ・ウェイ」「テネシー・ワルツ」などの名曲を圧倒的な歌唱力でじっくりと聴かせた。

 ラストは出演者全員でB・Bキングの「エヴリデイ・アイ・ハヴ・ザ・ブルース」を披露。互いに顔を見合わせてパフォーマンスをたたえながら、楽しげに演奏する姿が印象的だった。(フリーライター・たまきまさみ)

「なはーとジャズマンスコンサート」で演奏するミュージシャンら=11月24日、那覇文化芸術劇場なはーと(提供)

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