【栃木】災害発生時の連携を強化し、応急対策の迅速化を図ろうと、市はこのほど、市岩舟総合運動場で総合防災訓練を5年ぶりに行った。市消防団や地域の自治会、災害応援協定事業者など関係者約200人が参加した。
訓練は新型コロナウイルスの影響などで過去4年は中止していた。今回は県南西部を震源とする地震が発生し、市内で震度6強の揺れを観測、火災や土砂崩れなどで近隣住民が避難してきた状況を想定した。
物資搬送訓練では、化学メーカーのアキレス(東京都新宿区)が、支援物資を一時保管するストックヤードを設営するデモンストレーションを行った。従業員6人が約5分で超大型エアーテントを展張し、10トントラックで物資を運び入れるまでの手順を市職員らと確認した。
同社防災事業部の石倉憲秀(いしくらのりひで)主任(55)は「風が強い中、想定より早く設営できた。有事の際に役立つよう、今後は自治体などにテントの取り扱いの指導をしていければ」と振り返った。
会場では、避難所や救護所の設置、応急救護やライフラインの復旧訓練などを実施したほか、市幼年消防クラブの園児ら約50人が防火標語を呼びかけるパレードを行った。