冬の全国大会特集(8) 駅伝男子 大分東明 上り調子の3年生がカギを握る 【大分県】

12月上旬に全国高校駅伝競走大会の舞台となるコースを試走した。奥村隆太監督は「実際に走ってアップダウンを体感できたと思う。誰がどの区間を走るかは決まっていないが、大会にピークが来るように調整したい」と語った。

11月の県予選では全7区間で区間賞を独占する完全優勝で全国行きの切符を手にした。続く九州大会は12位と思うような結果が出なかったが、全ては全国に向けての調整だった。県予選が終わってから試走するまでの期間を強化に充て、練習の質と量を上げた。今年度、コーチから監督となった奥村監督は選手との対話を重んじ、「それぞれのコンディションに合わせて走る距離や強度を変えて追い込んだ」。これから約2週間は練習量を落とし、選手の調子を見極める作業に入る。

全国高校駅伝の登録メンバーに選ばれた10人

昨年「花の1区」を走った松井一(3年)は好調を維持。今年は名実ともにエースとしてチームを引っ張る。松井は「留学生がいないので爆発力はない。それだけに1区から出遅れは許されない。自分が1区を走り、流れをつくりたい」と強い覚悟を示す。キャプテンの末永倫輝(同)も昨年の出走メンバーで、大会の雰囲気を経験しており、気負いなく安定した走りを見せてくれそうだ。「県予選の頃より状態がいい。8位入賞を目指せる位置にいる」と実感を込めた。

昨年はメンバー入りしながら出走できなかった土谷春樹(同)は、長距離区間となる4区を狙う。今大会で競技生活にピリオドを打つため、最後のレースに懸ける思いは強い。また、奥村監督が「隠し球」と期待する有田湊(同)が、ここにきて急激に調子を上げている。1年時に出走経験のある実力者だったが、好不調の波が大きく計算できなかった。奥村監督は「3年生は最後の大一番に向けてモチベーションが高い。競い合わせて、最高のメンバーを選びたい」と話し、出走する選手については大会前日まで熟考するつもりだ。

男子の全国高校駅伝は24日、京都市のたけびしスタジアム京都発着の7区間42.195kmで行われる。

「入賞を目指す」と語ったキャプテンの末永倫輝

(柚野真也)

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