香妻陣一朗「必ず戻ってきたいと思っていた」 日本人初のLIVフル参戦へ

最終日36ホールの戦いを勝ち抜いた香妻陣一朗 (Chris Trotman/LIV Golf)

◇LIVゴルフリーグ◇LIVゴルフ プロモーションズ 最終日(10日)◇アブダビGC(UAE)◇7632yd(パー72)

国内ツアー2勝の香妻陣一朗がLIVゴルフの予選会(LIVゴルフ プロモーションズ)を2位タイで通過し、上位3人に付与される来シーズンの出場権を獲得した。2022年にスタートしたリーグ戦において、日本人で初のフルスポットでの参戦となる。

初日の60人から2度のカットを経て、20人に絞られた最終日の36ホールプレー。香妻は通算7アンダーで回り、3人が並ぶ2位タイでホールアウトした。単独1位のカル・サモーア(フィンランド)が通過を決め、残り2枠を決める3つ巴のプレーオフを勝ち抜いた。

プレーオフ後のインタビューでは、「調子は良かったので、3日間いいプレーができたらいけそうな感じはあった。でも、まさか自分がここに立てるとは思っていなくて、ちょっとびっくりしています」とコメント。第1ラウンドの免除を含む通過者の3人で唯一、初日から72ホールを戦い抜いて出場権をつかんだ。

18番(パー5)で行われたプレーオフ1ホール目では、1打目を右サイドの池に入れ、いきなり窮地に追い込まれた。「ちょっとあきらめかけたけど、最後まであきらめなければ自分にいいことがあると思って」と切り替え、4打目を約3mにつけたパーパットをねじこみガッツポーズ。「パーパットを沈められたのが良かった。決めたときに、これは大丈夫かもしれないと思った」。失いかけた気力が、再び湧き出した。

3人ともパーで進んだ同じ18番での2ホール目に、ローリー・キャンター(イングランド)が2打目を池に入れてダブルボギー。香妻は1.5mのパーパットを入れて勝ち抜きを決めた。

予選会を勝ち抜いた(左から)香妻陣一朗、カル・サモーア、キーラン・ビンセント (Montana Pritchard/LIV Golf)

香妻はLIV初年度の2022年に、6月の開幕戦「ロンドン」から7月「ベドミンスター」までの3試合に出場した経験がある。以降はメンバーに加わることはなく、「必ずまた戻ってきたいと思っていた。今となっては本当に夢のよう」と言葉にした。

2024年シーズンは2月上旬にメキシコで開催される「マヤコバ」で開幕を迎える。「いつもと変わらず、LIVの開幕に向けてトレーニングと練習を重ねていけたらいいと思います」。新天地での戦いに向けて、準備を整える。

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