日本初! 道端の柵が主役の本『まちかどガードパイプ図鑑』が発売

道端の柵が主役の本『まちかどガードパイプ図鑑』が2023年12月11日に株式会社創元社より刊行された。

ガードパイプってなに?

道路に設置されたパイプ製の柵、通称「ガードパイプ」。おもに車道と歩道の境目や交差点のカド、崖の上などに設置され、人と車の接触を防ぐ、進行方向を誤った車を正しい方向に戻すなどの役割を担っている。 マンホールや単管バリケード、境界標などの「街角アイテム」は時おり華々しく話題になるものの、ガードパイプは特に脚光を浴びることなく街に佇み人々の安全を守ってきた、まさに道路の脇役的存在だ。 本書は、そんなガードパイプを10年以上撮り歩いてきたマニアのコレクションから、日本全国の珠玉のガードパイプをオールカラーの写真つきで紹介。巻末には地名からガードパイプを検索できる索引を掲載。チェックリスト仕様になっているので、自分の住む街の周辺にどんなガードパイプがあるのかを確認し、見つけたらチェックを入れていくこともできる。いつもの街並みが変わって見えてくる、街歩き好き必携のハンドブックだ。

▲東京都渋谷区。緑の縞模様はスクールゾーンの証。

こんなに種類があったのか!

本書では約200種類のガードパイプを、約300点の写真で紹介。視界に入っているはずなのに気にすることのなかったガードパイプも、ひとつひとつに目を向けるとどれも個性的なものばかりだ。

▲キングオブガードパイプ。東京都の木「イチョウ」をモチーフとしたガードパイプ。カラバリ豊富。タイプも様々。

▲三重県鳥羽水族館付近のオリジナルガードパイプ。モチーフは海のいきもの。

▲地区名の漢字をモチーフにしたガードパイプも。

▲無電柱化された道路にある「トランスボックス」を守るガードパイプたち。

有識者と語り合う超マニアック対談も収録

ガードパイプの有識者として、鋼製防護柵協会のみなさん、小林政能さん(月刊「地図中心」編集長、「境界協会」主宰)にそれぞれ話を伺った。著者・岡元大さんとのあいだで交わされる話はマニアックで濃密なだけでなく、ガードパイプに内包された歴史や景観とガードパイプの色彩との関係などにおよび、ガードパイプをさらに深く知ることができる。

▲ディープなガードパイプ事情を語り合う。

著者・岡元 大からのメッセージ

数ある偏愛書籍から本書を手に取っていただき誠にありがとうございます。全国各地のガードパイプを写真で記録し続け早いくとせ、いつの間にか出版という大仕事をいただきました。

この本は、日本はもとより外国のガードパイプもカラーで紹介しまくっています。ほとんどの人が日々見ているはずなのだけれど見逃している、視界にあるのに見えていない、そんな道端のなにかに気づき、街歩きの一助にしてもらいたい、そんな楽しい本です。

まずはパラパラとご覧いただき、身近なものから気になるところまでチェックして、明日会うであろう知り合いに知識としてひけらかしてもらえればこれ幸い。欲を言うと本書を片手に街に出てもらいたい。

それではみなさま、楽しいガードパイプライフを!!

© 有限会社ルーフトップ