「ドラゴンクエストX 冬物語」第2部をレポート――追加パッケージ「未来への扉とまどろみの少女」の新ヒロイン・ポルテ役の野口瑠璃子さんも出演

スクウェア・エニックスは、Windows/PS4/Nintendo Switch用ソフト「ドラゴンクエストX オンライン」のイベント「ドラゴンクエストX 冬物語」を12月9日に開催した。

ここでは、「ドラゴンクエストX 天星の英雄たち オンライン」(以下、「天星の英雄たち」)の「ネタバレイトショー」と、2024年3月21日に発売される追加パッケージ「ドラゴンクエストX 未来への扉とまどろみの少女 オンライン」(以下、「未来への扉とまどろみの少女」)の最新情報告知が行われた第2部の模様をレポートする。

第2部では、バージョン6「天星の英雄たち」についてネタバレありで制作陣とキャスト陣が熱く語ったほか、バージョン7「未来への扉とまどろみの少女」のヒロイン・ポルテを演じる野口瑠璃子さんも駆けつけた。

■出演者(※敬称略)

MC

竹若元博(バッファロー吾郎)
椿彩奈(タレント)

DQX開発ゲスト

青山公士(「ドラゴンクエストX オンライン」プロデューサー)
安西崇(「ドラゴンクエストX オンライン」ディレクター)
成田篤史(「ドラゴンクエストX オンライン」シナリオチーフ)

ゲスト

石川由依(ユーライザ役)
市川蒼(ドルタム役)
岩田光央(カブ役)
岡本信彦(レオーネ役)
木下紗華(エルドナ神役)
斎賀みつき(フォスティル役)
佐野瑞樹(俳優)
松岡禎丞(アシュレイ役)
宮下栄治(ナドラガ神役)
野口瑠璃子(ポルテ役)

■英雄という存在は散り際までを含めて描きたかった

第2部では、まず「ネタバレイトショー」のコーナーが実施。椿さん、青山氏、安西氏、成田氏が登場して、完結を迎えたバージョン6「天星の英雄たち」について心境を語った。コーナー名通りネタバレが含まれるので、プレイされていない方はご注意を。

安西氏は、バージョン6の物語が自身の担当したバージョン4や5に負けないくらい大好きだと前置きしつつ、「たくさんのキャラクターたちとの悲しくも唐突な別れがあった」とコメント。そして、「そういった点への厳しい意見はありがたく受け取っている、今後もゲームの運営が続く中でバージョン6のキャラクターたちも再登場する可能性はある」と語ってくれた。

続いて成田氏が「天星の英雄たち」のストーリーについて、英雄の生き様を描くことに注力していたと語った。英雄という存在は散り際までを含めて英雄だと考えていたそうで、好きになってくれたファンに申し訳ないと思いつつ、あの結末にせざるを得なかったのだとか。

その後はキャスト陣も登場し、「天星の英雄たち」の各キャラクターや名場面を振り返った。

最初は、大地の三闘士たちが話題に。カブについては最初から岩田さんを想定していたそうで、このエピソードを聞いた岩田さんは喜ぶ様子を見せた。

ドルタムはオーディションで市川さんに決まったそう。市川さんは毎回のアフレコで、自分が考えるよりもっと可愛らしい声を要求されていたと述べていた。

続いては、レオーネとアシュレイが話題の中心に。成田氏は「バージョン2が勇者と盟友の物語だったことから、どうして勇者と盟友に別れたのかを考え、レオーネとアシュレイが双子という設定が生まれた」と明かした。

また、バージョン6の制作を進める上で1人裏切者を作らなければならなくなり、白羽の矢が立ったのがレオーネだったそう。ここで安西氏は、収録の初期にシナリオの一部しか渡していなかったにも関わらず、何かを察した岡本さんから色々な質問を受けたことを話した。

岡本さんは、台本に記された思わせぶりな台詞から「レオーネには何かある」と考えたそうで、後の展開を把握してからはどこまで彼の持つ違和感を出していいのか相談し、あまり感情を出さずに隠す現在の演技プランに決めたとのこと。

その後はこれまで登場してきた神々の若き日の姿が見られる点に触れ、エルドナ神とナドラガ神について掘り下げた。成田氏によると、このシナリオは当初の構想になかったそうで、過去バージョンのラスボスの良かった頃を描くという今までにない試みからやりがいを感じたそうだ。

宮下さんは、ナドラガ神を「母親の愛に異常に飢えているキャラクター」だとコメント。この先の未来が決まっていることから、それまでの過程の中での変化を考えて感情をどこまで出すか決めていったと明かしてくれた。

木下さんはエルドナ神の過去の姿について、一番最初に声を当てたバージョン5の姿を想像してバージョン6の台本を開いたら「なのだわ」と書いてあり、口調が変化していることに大きな驚きがあったそう。加えて普段は「ドラクエ」でいう女戦士や女武闘家のような戦う女性を演じていることから、いい経験をさせてもらったとも話していた。

そして、主人公と関係の深いフォステイルとユーライザについて。成田氏によると、フォステイルを英雄の1人として登場させることは前提として決まっていたのだとか。その話を受けた斎賀さんは、フォステイルにはアストルティアの歴史の見届け人というイメージがあり、そんな彼がどうやって今回の物語に関わるのか楽しみにしていたと語った。

ユーライザについては、成田氏が「唯一絶対に主人公の味方であることを重視して描いてきた」と話した。その理由付けを考えた時に彼女の前世が必要となり、レクタリスというキャラクターが生まれたのだそうだ。

また、バージョン1のネルゲル戦で足場を作ってくれたのが誰なのかや、「ドラゴンクエストVIII 空と海と大地と呪われし姫君」で用いられた楽曲「おおぞらに戦う」が本作で起用された理由などの裏話も披露された。

ユーライザとレクタリスを演じた石川さんは、当初はどうしてユーライザが主人公を特別扱いするのか把握していなかったそうだが、レクタリスというキャラクターが登場したことで、物語の伏線など色々なことが繋がったそう。

安西氏からはバージョン6.4の収録後に、石川さんがレクタリスはズルいと話していたエピソードが明かされた。もちろん悪い意味ではなく、その理由は「レクタリスの過去を知ってしまうと嫌いになる人はいない」とのことからだった。

■バージョン7の新キャラクターであるポルテ役は野口瑠璃子さん、ラキ役は釘宮理恵さんに

第2部後半へ移ると、バージョン7「未来への扉とまどろみの少女」の最新情報が公開された。

まずはオープニングムービーが披露されたのだが、こちらはまだ製作途中のもので、無理を言って本イベントでの公開が実現したものとのこと。現時点でも凄まじいクオリティだが、完成版にも期待しておこう。

続いて、新キャラクターのポルテとラキのキャストが発表。ポルテは野口瑠璃子さん、ラキは釘宮理恵さんとなる。

会場にはポルテ役の野口さんが駆けつけてくれており、彼女について掘り下げると、成田氏は明るく前向きでポジティブなキャラクターだと話した。それに加えて、どこかミステリアスで何らかの秘密を持っているという気になる発言も。

野口さんは、本イベント時点でまだほとんど台本をもらっていなかったそうだが、キャラクターの第一印象を質問されると率直に可愛らしい、元気で活発といった印象を受けたと話した。

その後は野口さんと一緒に、バージョン7「未来への扉とまどろみの少女」に登場するキャラクターたちを見ていった。これまで登場したキャラクターたちと新たな冒険を繰り広げることになるそうで、配信のコメント欄では様々なキャラクターの名前が挙がる程の大盛り上がりに。

この他には、新たに土属性の呪文「ドガン」の登場が明かされた。こちらはバージョン7時点では新職業「竜術師」だけが使えるものとなっており、「メラ」系でいう「メラミ」や「メラゾーマ」「メラガイアー」などと同様、上位呪文の存在もほのめかされた。シリーズでも初めての系統の呪文であることから、名称は堀井雄二氏と相談して決めたそうだ。

そして、ゲーム内キャンペーンやグッズ、「ドラゴンクエストタクト」とのコラボなど「ドラゴンクエストX オンライン」に関わる作品情報を告知していき、そろそろイベント終了の時間。最後に出演者たちがステージに再度集結し、佐野さんから順番に今回のイベントを振り返るコメントを述べて幕引きとなった。

いよいよ2024年3月21日の発売が近づく、バージョン7「未来への扉とまどろみの少女」。新たな冒険に備えて、キャラクターの育成やアイテム収集、まだクリアできていないクエストなどにチャレンジしてみてはいかがだろうか。

(C)ARMOR PROJECT/ BIRD STUDIO/SQUARE ENIX


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