オプトアウト権を持つコール ヤンキースは10年目追加で阻止可能

今季満票で自身初のサイ・ヤング賞を受賞したゲリット・コール(ヤンキース)は9年3億2400万ドルという投手史上最大の超大型契約の4年目を終えた。来季終了後にはオプトアウト(契約破棄)の権利を持っており、ここまでの働きぶりを考えれば、権利の行使は間違いないと思われる。しかし、実際のところ、コールのオプトアウトはあまり大きな話題となっていない。なぜなら、ヤンキースには「10年目の契約を追加することでオプトアウトを阻止できる」という権利が与えられているからだ。

コールの代理人を務めるスコット・ボラス氏は、ヤンキースが10年目の球団オプションを行使してコールを引き留める展開になると予想しているようだ。来季を終えると、コールの契約は残り4年1億4400万ドル(年平均3600万ドル)となるが、34歳のコールがFA市場に出ていった場合、それを上回る契約を得られる可能性は高い。ヤンキースが10年目を追加した場合、残りの契約は5年1億8000万ドルとなり、コールが39歳になるまで毎年3600万ドルを払い続けることになるが、ジャスティン・バーランダーやマックス・シャーザーが40歳近くなってから4000万ドルを超える年俸を手にしていたことを考えると、それでも割安と言えるだろう。

コールはヤンキースに加入した2020年以降、毎年コンスタントにエース級の働きを見せており、2021年に最多勝、2022年は最多奪三振、そして今季は最優秀防御率のタイトルを獲得。2年連続で200イニングを突破しており、今季の209イニングはリーグトップの数字だった。サイ・ヤング賞投票でも4位→2位→9位→1位と毎年ポイントを獲得。少なくとも9年契約の前半に関しては「大成功」であり、来季よほどのことが起こらない限り、ヤンキースにコールを手放すという選択肢は存在しないはずだ。

ヤンキースが10年目を追加すれば、コールの大型契約は10年3億6000万ドルとなり、契約総額ではアーロン・ジャッジ(9年3億6000万ドル)に並ぶ。ボラス氏は「それが起こる可能性は高いと思っているよ」と話している。

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