和歌山梅酒を世界へ! 大阪万博でアピール、県や製造会社などが連携強化

大阪・関西万博に向け、梅酒の需要振興について話し合うGI和歌山梅酒推進担当者連絡会(11月30日、和歌山市で)

 500日後の2025年4月に開幕する大阪・関西万博で「GI和歌山梅酒」を含めた和歌山県産梅酒を世界にPRしようと、大阪国税局や県、梅酒製造会社でつくる団体などが11月30日、「GI和歌山梅酒推進担当者連絡会」を発足させた。具体的な取り組みについて、今後協議を進めていく。

 「GI和歌山梅酒」は、一定条件を満たしたと認められた梅酒が名乗れるブランド。「地理的表示保護制度」に基づき、3年前にリキュールで初めて、国税庁から指定された。

 連絡会は、梅酒製造会社でつくる「GI和歌山梅酒管理委員会」や、大阪国税局、県、みなべ町、田辺市、日本貿易振興機構(ジェトロ)和歌山、日本政策金融公庫和歌山支店などで構成する。これらの団体はこれまでも連携してきたが、万博に向け、より強く協調しようと、初めて一堂に会する場を設けた。

 会議は和歌山市であり、各団体の出席者が梅酒の需要拡大に向けた取り組みを報告した。県はフランスでの梅酒のPR事業について、田辺市は観光振興と梅酒の需要拡大の取り組みを合わせた「梅酒ツーリズム事業」を進めていること、「GI和歌山梅酒管理委員会」は「GI和歌山梅酒」を食前酒に利用してもらうプロジェクトについてそれぞれ紹介した。また、県は万博での県の出展計画を示し、梅酒のPRが可能な場面などを説明した。

 大阪国税局の大熊健酒類監理官は「万博には国内外から2820万人の来場が見込まれている。GI和歌山梅酒をPRする絶好の機会。より強固な連携体制を構築してオール和歌山での事業振興を図りたい」とあいさつ。

 「GI和歌山梅酒管理委員会」の中野幸生会長は「GI和歌山梅酒をこれからいよいよ盛り上げていこうというところ。万博は、梅収穫量が全国60%以上のシェアがある和歌山県の梅酒を世界にPRできる一大チャンスだ」と期待を寄せた。

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