温泉のルールとは?日本の温泉マナーや冬におすすめの温泉をご紹介

絶対に覚えておきたい8つの温泉ルール

まずは、絶対に守るべき温泉のルールを8つ紹介します。どれも当たり前のルールですが、知らない人も一定数います。もし知らないルールがあればこの機会に覚えて、次回温泉に入るときはルールを守るようにしましょう。

温泉は裸で入る

温泉に入るときは衣類はすべて脱いで、裸で入るようにしましょう。海外では水着や専用の衣類を着用して入るケースが一般的ですが、日本では基本的には裸が原則です。

ただし男女一緒に入れる混浴風呂など、裸での入室が禁止されている温泉も例外的にあります。

特に温泉など公共の場での裸に慣れていない人からすると、抵抗があるかもしれませんが、温泉に入ってしまえば案外気にならないものです。日本文化の体験と捉えて、ぜひ裸で入りましょう。

脱衣所や浴室でのスマートフォンの使用は原則禁止

「知らなかった」という人もいるかもしれませんが、脱衣所や浴室でのスマートフォンの使用は原則禁止です。携帯電話、ゲームも含めてカメラ機能が付いている電子機器の操作も同じく禁止です。

温泉は裸で出入りしているので、たとえカメラを使用していなくても、周りの人が不快・不審に感じる行為はやめましょう。もちろん一眼レフやデジタルカメラの使用も禁止です。

スマートフォンを使った各種通話も、やめておいたほうが良い行為です。温泉に行ったら、マナーモードに設定して、カバンや貴重品ロッカーに入れておきましょう。

体を洗ってから湯船に浸かる

大浴場に入ったら、「かけ湯」と呼ばれる入浴前に体にかける湯を使って体のほこりや汚れを落としましょう。温泉施設に洗い場がある場合は、しっかりと体を洗ってから入るのをおすすめします。

なぜなら、湯船はみんなで浸かるものだからです。体を洗わないで湯船に浸かると、お湯が汚れる原因になります。

また、お湯の温度が高い場合、いきなり浸かると急な温度差によって血圧が急上昇してしまい、体に大きな負担がかかります。自身の健康のためにも、必ず体を洗ってから湯船に浸かるようにしましょう。

湯船に髪の毛・タオルを入れない

お湯を汚さないためにも、髪の毛やタオルを湯船に入れないでください。髪の毛が浸かっていると、フケやほこりなどが湯船に落ちて、衛生的にも良くありません。髪が長い場合はヘアゴムで結ぶか、頭にタオルを巻いてから入りましょう。

タオルは体の大事な部分を隠すために多くの人が使用していますが、湯船に浸かる際は必ず外して入ってください。

タオルにも雑菌が付着して、湯船を汚す場合があります。湯船に浸かるときは、タオルを頭の上に乗せるか、湯船に浸からない場所に置いてから入りましょう。

洗濯をしない

大浴場内での洗濯は禁止です。湯船はもちろんですが、洗い場は基本的に体のみを洗う場所なので、衣類やタオルなどの洗濯をしてはいけません。周りの人が不快に感じる行為です。

また脱衣所にある洗面台も同様です。大浴場に入るときは、タオルだけ持って入るようにしましょう。

洗い場にシャンプーやせっけんがない場合は、シャンプーやリンス、ボディーソープ、体を洗う目的のせっけん類の持ち込みは可能です。その際は、置き場所に注意しながら温泉を楽しんでください。

他人にシャワーをかけないよう注意する

洗い場で体を洗うときは、周りの人にシャワーをかけないよう注意しましょう。他人が洗い落としているシャンプー類が自分にかかると、不快に感じる人は多いはずです。

そのためにもシャワーを使うタイミングで、周りに人がいないか確認してから洗い落とすようにしましょう。

もし混雑していて周囲に人が多くいる場合は、多少シャワーのお湯がかかってしまうのは、しかたありません。ですが、周囲になるべくかからないよう、水圧を弱めるなどの配慮が必要です。

浴室内の桶や椅子はきれいに戻す

使い終わった桶や椅子は、必ずお湯や水をかけてシャンプー類の泡を洗い流しましょう。

かといって、わざわざ桶や椅子をしっかりと洗う必要はありません。次に使用する人が気持ちよく使える状態にしておくのが大事です。

そのためにシャワーを使って泡を完全に洗い落とし、桶や椅子は使用する前の場所に戻しておきましょう。すべては、温泉に訪れたすべての人が気持ちよく利用するための心がけです。

体を拭いてから浴室を出る

最後は、脱衣所をびしょびしょに濡らさないための配慮として、体を拭いてから大浴場を出るようにしましょう。特に足元が濡れていると、滑って転んでしまう危険も考えられます。

タオルも同様に、大浴場でしっかりと絞ってから出るようにしてください。タオルで床を濡らさないためです。温泉を満喫した人も、これから温泉を楽しむ人も、どちらも快適に過ごせる脱衣所をめざしましょう。一人ひとりの心がけが大切です。

温泉を存分に楽しむための3つのルール

次に、温泉を思いっきり満喫するためのルールを3つ紹介します。

温泉は利用する人みんなの疲れを癒やして、リラックスできる場所です。ルールを守って入りましょう。

入浴前の飲酒はほどほどに

入浴前はアルコール類の飲む量を控え、酔っていない状態で温泉に入るのをおすすめします。つい飲み過ぎたと感じる場合は、当日は温泉に入らず、翌日にしましょう。血液の循環が乱れて気分が悪くなったり、浴槽内でおぼれてしまったりする危険性があるからです。

また、お酒に酔って足元がふらふらしていると、滑って転んでしまうリスクも考えられます。

お酒は自分だけではなく、周りの人にも迷惑を掛けてしまう場合もあります。温泉に入る前は、ビール1杯程度に抑えて、しっかりと入浴したあとに、お酒を楽しんでください。きっと、温泉に入ったあとのお酒の方が、おいしく感じるでしょう。

小さな子どもと入るときは、常に一緒に行動しましょう。温泉は小さな子どもにとって、事故につながるリスクが高い場所です。

小さな子どもは常に一緒に行動

目を離した隙に、浴槽内でおぼれてしまったり、足が滑って転んでしまったりするケースが考えられます。

また、子どもが浴室内を走り回っていると、周りの人が不快に感じる場合もあるでしょう。子ども自身も安全で快適に温泉を楽しむためにも、しっかりと監視しながら一緒に温泉を満喫してくださいね。

温泉は大勢の他人と一緒に楽しむリラックス空間です。つい普段のクセが出たり、楽しくて周りが見えなくなったりしてしまうケースも考えられます。

周りに人がいることを忘れない

たとえば、浴室内でタンやつばを吐く、手を覆わないでくしゃみをする、友人と大声で話す、浴槽内ではしゃぐなどです。

例で挙げた内容はすべて、周りの人が不快に感じる行為なので、温泉では絶対にしないように心がけしましょう。

温泉に浸かっていると、不思議と他人と話す機会が多くなるのも温泉の醍醐味です。お互いを思いやりながら、温泉を楽しみましょう。

タトゥーがある人は入浴できない?日本ならではの文化

日本では、タトゥーをしている人は温泉に入れないという独自の文化があります。日本では「タトゥー=悪」のイメージが強いのが原因です。

過去は身元を示すため(ヨーロッパのバイキングなどと同じ)や美意識の1つとしてタトゥーが入れられていました。しかし、奈良時代(西暦700年代)から、入れ墨(タトゥー)は刑罰の一種とされてきました。罪人に入れ墨をすることで見せしめの対象としていたようです。

この刑罰は明治時代に廃止されましたが、それに伴い、野蛮な行為だとして装飾用の入れ墨も禁止になりました。以降1948年まで、日本では入れ墨をする行為は合法ではなかったのです。

このような歴史的背景から現在の日本において、タトゥーは反社会的なものというマイナスのイメージができました。

今でも、ほとんどの温泉で「タトゥー(入れ墨)をしている人は入浴お断り」と書かれています。

一方で、日本の若者の間ではファッションとしてタトゥーをする人が増えはじめているのも事実です。さらにタトゥーをした海外旅行客が温泉を利用するケースも多く、少しずつですが国内の温泉でも入浴可能な施設が増えつつあります。

ただし、万が一入浴を断られた場合は、あきらめて別の温泉施設に行くのをおすすめします。タトゥーについて、日本独自の考え方があるのを思い出して、日本の文化を受け入れるようにしましょう。

冬の温泉は長野がおすすめ!一度は行ってみたい温泉街3選

日本には全国各地に温泉があります。もし、どの温泉地に行こうか迷っているなら、長野の温泉はいかがでしょうか。

長野の温泉は、日本でもトップクラスの数を誇ります。特に寒くなる冬のシーズンは、雪を見ながらゆっくりとお湯に浸かれるためおすすめです。温泉街には、歴史が感じられる街並みやつい寄り道したくなるお店が多く集まっているのも長野の温泉の魅力です。

また、長野県は関東や関西の都心からも比較的アクセスしやすい場所で、温泉と一緒にスキーやスノーボードも楽しめます。ここでは一度は行ってみたい長野県の温泉街3選と、それぞれの温泉街で日帰り入浴ができる施設を紹介します。

スノーモンキーで人気の地獄谷野猿公苑近くにある「湯田中渋温泉郷」

「湯田中渋温泉郷」は、長野県下高井郡山ノ内町を流れる3つの川沿いにある9つの温泉街です。スノーモンキーで人気の地獄谷野猿公苑へもアクセスしやすい立地です。

またスキーリゾート地の志賀高原も近いため、スノーアクティビティと一緒に楽しめます。湯田中渋温泉郷のなかでも特に大きな温泉街の1つが「渋温泉」です。

渋温泉は、まるでタイムスリップしたかのような昔懐かしい雰囲気が残る温泉街です。石畳に舗装された通りには、宿や飲食店、土産物店が建ち並び、歩くだけでもわくわくした気分になります。

また渋温泉で宿泊する際は「九湯めぐり」もおすすめです。9つの外湯をまわりながら、旅の疲れを癒やしてください。

日帰り入浴ができる外湯「九番湯 渋大湯」

「九番湯 渋大湯」は九湯めぐりのなかで唯一、宿泊客以外も利用できる外湯です。浴室に洗い場はなく、浴槽のみの温泉です。打ちっぱなしのコンクリートの壁と木張りの床が、レトロな雰囲気をかもし出しています。

温泉は鉄分を多く含む黄土色のにごり湯が特徴的です。脱衣所から温泉熱を利用したミストサウナも楽しめます。

日帰り入浴券は、渋温泉旅館組合か渋温泉駐車場でお買い求めください。

13の外湯巡りが楽しめる『野沢温泉』

野沢温泉は、飲食店やおみやげ屋が建ち並び、13の外湯巡りが楽しめる温泉地として有名です。江戸時代から「湯仲間」と呼ばれる制度で村民に守られてきた外湯は、天然温泉100%かけ流しの湯です。

外湯といっても常に管理されているので、清潔な浴室が保たれています。今でも地元の人がよく利用する温泉なので、温泉とともに地元の人との会話も楽しんでみてください。きっと旅の良い思い出になるはずです。

また、野沢温泉では温泉の熱を利用して調理する「温泉たまご」も忘れてはいけません。いくつかの共同浴場には、温泉たまごを作るための釜が用意されています。温泉街にあるお店でたまごを購入して、試してみましょう。なお、釜のなかは約75℃の源泉です。熱湯に注意しながら楽しんでください。

日本ではめずらしい水着着用で温泉が楽しめる「スパリーナ」

「スパリーナ」は、野沢温泉スキー場の近くにある日帰り温泉施設です。日本ではめずらしい水着着用で楽しめる大露天風呂や、源泉かけ流しの展望露天風呂があります。

また男女別の内風呂とサウナも完備しているので、野沢温泉の湯を存分に満喫できます。

施設内には、仮眠ができる休憩室やリクライニングチェアのあるリラックスルームのほか、野沢温泉村の食材を使ったオリジナルメニューが味わえるレストランなどもあり、ご家族や友人と一緒にゆっくりと楽しめます。

北アルプスの麓に位置し、黒部ダムやスキー場が近くにある『大町温泉郷』

白樺やブナ林に囲まれた静かな大町温泉郷は、北アルプスの麓にあります。源泉は高瀬渓谷の葛温泉をひいていて、旅館やホテル、日帰り入浴施設で使用されています。

夏は立山黒部アルペンルート、冬は多くのスキー場が密集する白馬エリアの観光拠点としても最適の温泉です。比較的小さな温泉郷ですが、東京方面からの高速バスも停車するため、アクセスしやすいのが魅力の1つです。

観光はもちろん、スキーやスノーボードも楽しみたい人におすすめの温泉郷といえるでしょう。

広々とした館内で家族連れにもうれしい「湯けむり屋敷 薬師の湯」

「湯けむり屋敷 薬師の湯」は、大町温泉郷のなかで唯一の日帰り温泉施設です。地元の人をはじめ、観光やスノーアクティビティを楽しんだあとの旅行客も多く利用しています。館内は、自慢の18のお風呂や約164㎡の和室大広間とラウンジを完備し、家族連れにもうれしい大きな施設です。

大町温泉郷の歴史が学べる「温泉博物館」や食事ができる「めん処 和味(なごみ)」など、温泉と一緒に利用できる施設があるのも魅力です。

東京から冬の長野の温泉に行くには「スノーライナー」が便利!

日本で温泉に入るときは、さまざまなルールがありますが、きちんと守って正しく入れば、きっと気持ちよく温泉を楽しめるはずです。

今回紹介した冬の長野の温泉へ行くには、東京方面から出発する直行バス「スノーライナー」が便利です。「スノーライナー」は乗降地が選べるため、東京駅や羽田空港、成田空港から直接長野エリアまで移動できます。

また、2023年12月15日〜2024年3月29日までの冬シーズンは毎日運行しています。料金設定もわかりやすいので、予約しやすいのも魅力です。

詳しくは、日本語・英語・中国語・韓国語対応の公式Webサイトをご覧ください。

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