岩手県内、燃料電池車の普及進まず 保有台数ゼロ(3月末時点)

 水素で走る燃料電池車(FCV)が岩手県内で普及していない。水素は二酸化炭素(CO2)を出さない次世代燃料として期待されるが、東北運輸局によると県内の保有台数(3月末時点)はゼロ。全国約160カ所にある水素ステーションがないことが大きな要因で「卵が先か、鶏が先か」のジレンマに陥っている。

 車に水素を送る水素ステーションは、国が2030年までに約千基の整備を目指している。東北は宮城、福島両県の計8カ所(11月時点)のみ。本県は設置に向け補助制度(上限4500万円)を用意するが、現時点で名乗りを上げる企業は出ていない。

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