臨場感の中で、快適なサッカー観戦を! 選手とサポーターに嬉しい配慮 新サッカースタジアムの座席に注目!【アナたにプレゼン・テレビ派】

【動画】広島の新サッカースタジアム ピッチまで8メートル 圧倒的臨場感の座席をプレゼン【アナたにプレゼン・テレビ派】

広島テレビのアナウンサーが、気になるテーマを自ら取材して、お伝えする『アナたにプレゼン』。今回プレゼンするのは、木村和美アナウンサー。「ピースウイング広島」の座席についてお伝えしていきます。

11月25日、エディオンスタジアム広島は、サンフレッチェのホームとして最後の試合を終えました。先日、サンフレッチェの選手などが、張り終わった芝生の感触を、実際に確かめたということです。来月の完成に向けて着々と工事が進んでいます。エディオンスタジアムから、バトンを受け継ぐピースウイング広島の特徴的な部分を、パートごとに紹介します。今回は「座席」です。

スタジアムの最大の特徴の一つが座席ですが、ピッチと最前列との距離が8m、圧倒的臨場感の中で、サッカー観戦が楽しめます。そして、席の種類は42種類と豊富にあり、全席屋根つきの環境で観戦できます。また、座り心地を追求した、全席背もたれつきのオーダーメイドの座席になっています。スタンド席に設置される座席の横幅は45cm、座面の奥行きは50.9cm 前後の席の間隔は85cmとなっています。

新サカスタの座席のサイズ感をイメージできるように、エディオンスタジアムのバックスタンドの席と、山陽新幹線のぞみのA席と比較してみましょう。エディオンスタジアムのバックスタンドの席の横幅は、40cm、座面の奥行きは27cm、前後の間隔は64cmです。そして、山陽新幹線のぞみのA席は、横幅44cm、前の席から背もたれの後ろまでの距離は104cmです。

さらに、座り心地を追求したオーダーメイドになっており、実際に見本を作り、いろんな身長の人が座ってみて、足がつくか、疲れやすくならないか、ホールド性はあるかなどを、実際に座って確かめて、完成させたそうです。ホールド性を高めてくれていて、疲れにくい設計になっています。

エディオンスタジアムで試合がある日には、実際に設置される席の見本が展示され、座ることもできました。座ってみたサポーターは、「応援しやすいと思う。」「今のエディオンスタジアムより、こっちの方が座りやすい。」「これは背もたれがあるから、楽。」と話していました。また、背もたれがあることで、子どもが観戦する際、後ろに落ちる心配がないという声もありました。

その背もたれにも配慮があります。背もたれの低い方は、1階から4階の席にあたる1層を中心に設置され、スタジアムの5階以上に当たる2層部分には、背もたれが1層のものよりも16cm高いものを配置しています。これはスタジアムの傾斜の関係で、2層の傾斜が急なため、座ったときに後ろの人の足があたらないように配慮して、わざと少し高めの設計にしているそうです。また、全席ドリンクホルダー付きで、観戦を快適に楽しむために、うれしいポイントです。

観客席のデザインにも注目です。下から、群青色・青色・灰白色の3色のランダムのグラデーションになっています。上に行くほど、白に近い明るい灰色になっていますが、これは、ピースウイングの屋根がその名の通り、「鳥の翼」をイメージしていることに由来します。「水の都・広島」にちなみ、白い鳥が水しぶきをあげて飛び立つイメージを、この座席のグラデーションで表しています。

さらに、3色のランダムになっていることで、空席が目立たないという視覚的な効果があります。プレーしている選手にとっても、サポーターにとっても、空席感を感じることなく、試合に集中できる設計になっています。見た目もきれいな紫のグラデーション。同じ手法が、新しい国立競技場にも使われています。同じように空席が目立たない効果などが好評で、ピースウイングにも活用されることになったということです。選手やサポーターに配慮した座席で応援できる日は、まもなくです。

【テレビ派 2023年12月1日放送】

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