「苦しいがプラスになった1年」會澤翼 広島カープ 契約更改 18年目のシーズンへ

広島カープの契約更改。11日は、“チームの重し”、キャッチャー陣最年長の 會澤翼 選手が契約更改に臨みました。

プロ17年目のシーズンを終えた 會澤翼 ―。

広島カープ 會澤翼 選手
「寒いところ、ありがとうございます」

報道陣へ気を配りながら交渉の席へ。およそ15分の話し合いを終え、会見に臨みました。

會澤翼 選手
― サインは?
「はい。しました。3000万円ダウンで。それは仕方ないなと思っていますし、はい。そういう世界なので、だいじょうぶです」

會澤は、1億4000万円から3000万円ダウンの推定1億1000万円で更改しました。

プロ17年目の今シーズンは、森下暢仁・遠藤淳志 など若いピッチャーをリードしましたが、坂倉将吾 がキャッチャーに専念したこともあり、スタメンマスクは39試合に半減。途中出場も含め、ここ10年でもっとも少ない出場数となりました。

試合54 打率.174 本塁打1 打点10

スタメンマスク 坂倉将吾102 會澤翼39 磯村嘉孝2

會澤翼 選手
「試合数も減りましたし、(自己評価は)低いですよね。ぼくは毎年、言っていますけど、『試合に出てなんぼ』だと思っていますので、現状に満足せず、また来年もいち選手としてがんばっていきたいなと思いますけど」

キャッチャーではチーム最年長の35歳の會澤。くやしさを交えながら今シーズンを振り返りましたが、開幕から常に1軍へ帯同する中で新たな経験を積んだといいます。

會澤翼 選手
「こういうふうにベンチで試合を見る機会が多かったので、すごく勉強になったというか、すごく、また周りが見えるようになったというか、すごく、ぼくにとって苦しい1年でしたけれども、すごくプラスになった1年でもあるんだと。こういう経験もしてよかったなとは思いますね。(リーグ)2位になってクライマックスシリーズに行きましたけれども、みんなの口から出ていると思うんですけど、やっぱり『優勝しなくちゃいけない』というところで、じゃあ、何が足らなかったというのは個々、このオフ、絶対感じているところがあると思うので、それを生かすも殺すも選手次第だと思いますし、そのあと、1個上に行くところでもう1回、春のキャンプからやっていければといいんじゃないかと思います。(来季は)最後の最後(日本シリーズ)までユニホームを着て、最後はみんなで笑って終えるシーズンにしたいなと思うので、そのためにみんなで同じ方向を向いて戦っていけたらいいかなと思います」

◇ ◇ ◇

RCC野球解説者 天谷宗一郎 さん
やっぱり存在感はあるなって感じます。本人はベンチにいてくやしいと言っていましたけども、相手チームにも會澤選手がベンチにいることがプレッシャーだと思いますし、シーズン終盤に會澤選手がスタメンマスクをかぶる試合が多くなったことを考えると、やっぱり首脳陣もそうとう信頼しているんだという起用法をしていました。

石田充 アナウンサー
クライマックスシリーズでいうと5試合あったうち2試合が會澤選手のスタメンマスクでしたし、きょうはベンチからシーズンの長い時間を過ごしたという話もしていましたが、ベンチにいて相手球団5チームの監督のさい配、こういうカラーがあるんだ、ここでエンドランをかけるんだなど、本当に細かく見るいい機会になったと言っていました。

天谷宗一郎 さん
選手がいいとき・悪いときにどういう声かけをしていくのか、本人も考えたと思うんです。キャラクターが怖いっていう印象が強いですから、若い選手にとっても必要な、チームにとって必要なポジションですから。そこを買って出てくれているというのも會澤選手の存在感なのかなと思います。

石田充 アナウンサー
キャッチャーでいうと、まだまだ35歳、これからというのもあるかもしれませんから。来シーズンもチームを支えてほしいと思います。

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