動く要塞をハイテンポに育成!魅力的な世界観を持った放置系RPG「フォートレスサガ」レビュー

スマートフォン向け放置系RPG「フォートレスサガ」をレビュー。動く要塞を育成するという独特な世界観とビジュアルを持つ作品。また、レベルアップのテンポが非常に速いのも特徴だ。その魅力を紹介する。

「フォートレスサガ(Fortress Saga)」は、CookAppsからリリースされたスマートフォン向け放置系RPG。ゲームシステム的には、オート戦闘によってキャラクターを育成していくというオーソドックスな放置系RPGだ。ただ、そのビジュアルは特徴的。タイトルにある「フォートレス(要塞)」という言葉が示す通り、足が生えて歩行する要塞が敵と戦うのだ。ビジュアルのみならず世界観全般に力を入れており、独自の魅力を持った作品なので、その内容をぜひ紹介したい。

■要塞と英雄たちを強化!やりこみ甲斐のある育成システム

先ほど書いた通り、本作のゲームシステムは放置系RPGとしてオーソドックスなかたちに仕上げられている。ゲーム起動後は基本的に戦闘がオート実行された状態で、見ているだけで育成用の素材が獲得可能。プレイヤーがやることは、それらを使って要塞や要塞に搭乗する英雄たちを育成することだ。

見ているだけでOKなバトルと違い、育成は要素が多く、やりこみ甲斐のあるものとなっている。バトルでもっとも重要な要素となる要塞だけでも、攻撃力、HP、防御力、回復力といったパラメーターを個別に育成可能。その上で要塞のコアとなっている世界樹の種・コールの育成や、要塞に装備する大砲の育成といった要素が用意されている。

大砲の育成は、本作の魅力のひとつだ。育成によって強化できるだけでなく、ガチャによって新たな大砲を獲得可能。異なるタイプの大砲を装備すると、能力値だけでなく要塞の見た目も変化するのが楽しい。ちなみに大砲ガチャについては、ゲームを進めるだけで十分回すことができるので、課金せずともまったく問題ない。

そして、大砲以上にインパクトを持っているのが「増築」。「増築」によって搭乗可能な英雄の数が増えるだけでなく、見た目に要塞の姿が変化する。要塞がどんどんゴツく、メカメカしくなっていく様子は非常に楽しい。

要塞に搭乗する英雄も、もちろん育成可能。英雄自体はガチャでゲットし、育成用の素材はサブコンテンツの「ダンジョン」で獲得するというかたちだ。「ダンジョン」も基本的な内容はメインバトルと同様。ただし、バトル中に育成が行えないため、事前に十分育成した上で挑まなければならない。ボスバトルに近いものといえるだろう。ちなみに、ガチャについては大砲同様、課金せずとも充分楽しめるバランスになっている。

また、本作の育成要素をより特徴的なものにしているのが、そのテンポ。ハイテンポにレベルアップする作品の多い放置系RPGジャンルの中でも、本作はとりわけハイテンポにレベルアップしていく。攻撃力やHPといったパラメーターのレベルであれば、30分程度プレイしただけですぐに200近くに到達することだろう。テンポよく育成でき、育成によって次々コンテンツもアンロックされていくので退屈せずプレイできる。

■世界樹VS海から来た異形!ストーリーも充実

ゲームシステム面に続いては、本作の魅力のコアといえる世界観について紹介しよう。本作の舞台となる世界は、世界樹の恩恵によって発展していた世界。しかしある時、海から来た異形の存在・バヌスの襲撃を受けてしまう。

英雄たちと人類は力を合わせてバヌスを迎え撃った。しかしバヌスの力は強大で、劣勢に追い込まれてしまう。この危機を救ったのが、世界樹だった。世界樹自らが動き出し、バヌスを撃退。しかし世界樹も力の大半を失うこととなる。

バヌス撃退後、しばらくは平和な日々が続いていた。しかし、バヌスが復活の兆しを見せ始める。この状況で立ち上がったのが、英雄の末裔・ルイと、世界樹の種コール。コールは動く要塞のコアとして、ルイはその搭乗者として、バヌスへ立ち向かうことになる。…これが本作の世界観だ。

放置系RPGの醍醐味といえば、やりこみ甲斐のある育成と、カジュアルにプレイ可能なオートバトル。このため、ストーリー表現がそもそも存在しなかったり、あったとしても非常にライトなものになっていたりすることが多い。しかし本作は、このスケールの大きな世界観を、会話パートを使ってじっくり描いてくれる。

一方で、会話パートが存在すると、せっかくの育成テンポが崩れると心配する人もいることだろう。これについても本作は対策されており、バトル・育成パートと、会話パートは完全に切り離されている。会話パートが自動的に挿入されることはなく、ストーリーを見るためにはプレイヤーが手動で切り替えなければならない。その上で、バトル・育成パートで貯めた「宝石」を消費して会話パートをアンロックするというかたちだ。このため、ストーリーに興味がなければ一切見ないということも可能だし、逆にストーリーだけじっくり楽しむということもできる。

■やりこみ甲斐・テンポ・ストーリー!3つの魅力を持った放置系RPG

ここまで紹介してきた通り、動く要塞を育成するやりこみ甲斐と、ハイテンポな育成、そしてじっくり楽しめるストーリーという3つの点が本作の魅力だ。テンポがいいのでカジュアルに楽しむこともできるし、ストーリーも含めて、一般のスマートフォン向けRPG感覚で深く楽しむこともできる。自分のスタイルに合わせてプレイできるので、RPGファンであれば、是非一度触れてみてほしい。

(C) CookApps


© 株式会社イクセル