開戦前に大規模集会 志賀町長選出馬表明3氏 告示まで1週間

 現職町長の逮捕、辞職に伴う志賀町長選は12日で告示まで1週間となる。出馬表明した3氏は支持拡大を急いでおり、10日に早々と総決起大会を開いた陣営も。他の2陣営も週内に大規模な集会を予定しており、いずれも「期日前投票が始まる前までが勝負」と浸透に躍起となっている。

 志賀町長選にはいずれも前町議の南政夫氏(59)と稲岡健太郎氏(46)、前金沢市議の高岩勝人氏(56)=出馬表明順=の保守系3氏が出馬を予定している。

 旧志賀町出身の南氏は、富来地域での知名度不足克服に全力を傾ける。出馬表明以降、支援者と共に精力的にあいさつ回りをこなし、11日は東増穂地区を丹念に歩いた。

 9日の後援会発足大会では「富来で存在が知られていないのは大きな反省点だ」と危機感をあらわにする場面も。「告示までに知ってもらえるよう、直接顔を合わせて話をしたい」と意気込み、16日には富来で総決起大会を開く計画だ。

 11日、高浜地区を歩いて回ったのは、同じく旧志賀町エリアを地盤とする稲岡氏。町全域でのあいさつ回りは既に2周目に入ったといい、「告示までが正念場。1人でも多く、思いを伝えたい」と強調した。

 10日には地元土田地区の仏木(ほとぎり)、徳田、舘開(たちひらき)、火打(ひうち)谷(だに)の各集会に顔を出し、「志賀の魅力発信や課題解決に取り組む」とアピール。告示2日前の17日に開く後援会総会で勢いを付け、選挙戦に突入する構えだ。

 旧富来町出身の高岩氏は10日、町文化ホールで総決起大会を開いた。450人(陣営発表)に「志賀町を覆う閉塞(へいそく)感を打ち破るため皆さんの力が必要だ」と語り、選挙戦終盤さながらに土下座で支援を訴えた。

 「おそらく告示までに勝負は決まるだろう」と話し、結束を強く呼び掛けた。11日はあいさつ回りのほか、志加浦公民館で開いたミニ集会で金権体制、談合政治からの脱却を訴え、浸透を図った。

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