弁当が…クリスマスケーキが… 止まらない価格高騰に鳥インフルエンザが追い打ち 何がどのくらい値上がりするの!?【アナたにプレゼン・テレビ派】

クリスマスケーキも高い?さまざまな食料品値上げの師走【アナたにプレゼン・テレビ派】

広島テレビのアナウンサーが、気になるテーマを自ら取材して、お伝えする『アナたにプレゼン』。12月の物価高について、宮脇靖知アナウンサーがプレゼンします。

みんな大好き!むさしの「若鶏むすび」が…!?

広島県民のみならず、全国でも大人気の「むさし」の「若鶏むすび」にも、物価高の影響が及んでいます。12月から、950円から1100円の大台に値上がりしました。理由は、原材料費の高騰です。鶏肉、揚げる油、さらには木の箱や包装代、輸送コストもかかります。

1100円にしても原価ギリギリぐらいで、950円だとマイナスになるそうです。使用している若鶏は宮崎産ですが、外国産にすれば、値段据え置きで提供できるかもしれないが、国産にこだわりたいという事で、やむを得ず値上げをしたという状況です。

お弁当についている塩も、紙の袋からビニールの袋に変わりました。紙の袋は、県外の業者に頼んでいたそうですが、後継者不足により、取引できなくなり、別の業者に変わったということです。

いつまで値上げが続くの…?

帝国データバンクによる12月の食料品の値上げの品数は、全部で677です。2023年に入ってからは、ひと月としては、過去2番目に少ない品数です。2月が最も多かったので、少しずつ物価高騰が鎮まりつつあるようにも見えます。

今後の見通しとして、2024年は、大規模な値上げラッシュは、春までにおおむね収束傾向になりつつあるだろうということです。ただ、これから円安の長期化、原油高の継続、人手不足に伴う賃上げにより、商品に転嫁されることになると、まだ値上げが続く可能性があります。

乳製品の値上げで大打撃を受けるのが…

その中でも特に注目されるのが、乳製品の値上げです。バターや生クリームが値上げすると、一番大きな影響を受けるのが、ケーキ店です。広島市南区段原にある人気洋菓子店『AKIRI(アキリ)』の秋山さんは、「売上が伸びても粗利が減少していく状況。このまま続くとスタッフの給料あげられない。もうそろそろこのタイミングで値上げをしたい…」と、話しています。

それぞれ何が値上がりしたのかを、クリスマスケーキで見てみると、牛乳1リットルが100円以上、生クリーム1リットルが110円、バター450グラムが200円、チョコレート1キロが300円から500円、イチゴ1パックが220円上がっています。ケーキは嗜好品なので、消費者が離れてしまうため、なかなか値上げができない現状です。

まだまだ続く卵の高値…なぜ?

ケーキ店だけでなく、我々の生活にも密接に関係する卵も、高値が続いています。2023年3月から6月まで1キロあたり、Mサイズが355円という相場ですが、前年の平均と比べると、大きな値上がりをしています。

理由の1つとして考えられるのが、鳥インフルエンザです。2022年12月から2023年1月にかけて、広島県内でも、6件発生しました。殺処分が終わったとしても、移動制限などが続くことで、物流が滞り、なかなか供給されないということです。

2022年、実際に鳥インフルエンザが発生した、世羅町の養鶏場を経営する松本義治さんは、「国や県のルールに従い対策したが発生した。今出来る対策はすべてした。」と話しています。2023年は、消毒カ所を2カ所増やし、小動物が侵入できないようにフェンスを設置するなど、取れる対策は全て取っているということです。すでに鳥インフルエンザが発生した県もあります。我々も頭を悩ませる12月になりそうです。

【テレビ派 2023年12月4日放送】

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