女子W杯出場選手、5人に1人がSNSで差別や罵倒の標的に…男子に比べて29%増

なでしこジャパンこと日本女子代表も出場した2023年のFIFA女子ワールドカップ。

『BBC』などによれば、今大会に出場した女子選手の5人に1人が、差別的、侮辱的、脅迫的なメッセージを送られていたことが新たな報告書で明らかになったという。

これは、FIFAとFIFPro(国際プロサッカー選手会)が明らかにしたもので、152人の女子選手がSNS上で標的にされていたとのこと。

2022年のFIFAワールドカップに出場した男子選手たちに比べて、29%も多いものだったそう。

昨年、FIFAとFIFproは大会中に選手やスタッフをSNS上の被害から守るためのプランを実施。それはSMPSというツールで悪質なメッセージは非表示になる。

SMPSはこの1年に行われたFIFAトーナメント8大会で使用され、今年行われた女子W杯では、35の言語による510万の投稿とコメントが分析された。その結果、SMPSは選手とコーチ陣計697人が使っている2111のSNSアカウントで、11.7万もの侮辱的メッセージをブロックしていたという。

最も多くの侮辱的メッセージが寄せられたのは、アメリカとアルゼンチンの選手たちだったそう。

FIFAによると、いかなる侮辱的メッセージもSNSプラットフォーム側に通報されており、そのアカウント保有者の情報は、関連する連盟や法執行機関に提供されたとのこと。

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FIFAのジャンニ・インファンティーノ会長は「サッカー界にも社会にも差別の居場所はない。FIFAの大会であろうと他の場所であろうと、誰かを罵倒したり、脅したりする人間の居場所はSNS上に存在しない」と述べている。

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