年末年始の国内旅行にかかる費用 1人4万1000円で過去最高 背景にはコロナ5類移行やインバウンドも

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JTBのデータによると、2023年の年末年始の国内旅行の人数は2022年に比べて3.7パーセント増の2800万人となっています。さらに、1人当たりの旅行にかける費用については、2022年の3万7000円から10.8パーセント増の4万1000円と予想。これは過去最高の金額となるそうです。国内旅行が盛んな現状と、その理由について専門家に話を聞きました。

国内旅行の費用が過去最多

国内旅行

――なぜ2023年の年末年始は国内旅行をする人が多いのでしょうか。

航空・旅行アナリスト 鳥海高太朗さん:
まず、コロナが5類になってから初めての年末年始で、旅行や帰省など移動が多いです。国内旅行も順調ですが、それ以上に帰省で新幹線や飛行機、ふるさとに戻る方が多いのが特徴です。ただ、日本人の海外旅行は円安や物価高によってコロナ前の6割から7割程度にとどまっています。残りの3割から4割の人は、国内旅行にシフトしています。

また、インバウンドも増加しています。全国を旅行するので、そういった背景から増えています。

最大11連休にできる

海外旅行よりも国内旅行のがお得感がある

――1人あたりの国内旅行の費用は過去最高になった理由について教えてください。

■国内旅行の費用 1人当たり4万1000円(過去最高)

この結果は国内旅行でぜいたくをするわけではなく、2022年やコロナ前の2019年と同じ旅行をした場合の費用になります。一番価格が上がっているのは飛行機です。2023年は航空券の価格がかなり上がっています。それに伴って宿泊料金も2022年、2019年と比べても高くなっているので、全体の費用が引き上がった要因だと考えています。

特に2023年は年末年始に加えて1月4日(木)と5日(金)、1月8日(月・祝)を休むと、最大11連休にできます。ゆっくりと休みがとれるので、旅行に行こうと考える人が増えているのだと思います。

――国内旅行の費用が高騰していますが、海外旅行についてはいかがですか。

円安と物価高によって、現地では費用が1.5倍から2倍はかかります。日本の国内旅行の料金が上がっているとはいえ、1割~2割程度なので、海外旅行に比べるとお得感があります。欧米やハワイに行く方の数はコロナ前に比べて厳しい状況です。

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