エミネム、フォートナイトでパフォーマンスを披露し、再生数が上昇

Eminem - Artwork: Courtesy of UMG

2023年12月3日、エミネム(Eminem)はフォートナイト内で開催された今シーズンを締め括るヴァーチャル・イベント“ビッグバン”のステージに登場し、レゴや車のレース、“ギター・ヒーロー”にインスパイアされたリズム・ゲームといった同ゲームの新体験を予告するとともに、自身のアバターが代表曲のパフォーマンスを披露した。

この反響によってエミネムを聴いてことがなかった若いリスナーからコアファンまで、多くの人がエミネムの楽曲を改めて視聴し、「Godzilla ft. Juice WRLD」は前週比比較で2.1倍を記録している。

<YouTube: Eminem Takes the Stage in Fortnite’s The Big Bang Event>

同ゲームのキャラクターたちと共にこのイベントのステージに登場したエミネムのデジタル・アバターは、リズム・ゲームの演出を伴って「Lose Yourself」を披露。その後、巨大化したスーツ姿のエミネムが姿を現し、ゴジラさながらに破壊された街中で火を噴きながら「Godzilla ft. Juice WRLD」を披露した。

このライヴで着用されたエミネムの新たなスキンは現在期間限定でフォートナイトのストアで購入可能となっており、エモートやキャラクターのバリエーションも更新されたほか、「Berzerk」「Godzilla」「Higher」「Lighters」「Not Afraid」「Phenomenal」「Survival」「The Monster」「Venom」「Cinderella Man」などエミネムのヒット曲の数々がフォートナイト・ラジオに追加された。さらに、エミネム×フォートナイトの限定ヴァイナルも発売されている。

フォートナイトはこれまでにも、トラヴィス・スコットやアリアナ・グランデらによるヴァーチャル・ライヴを開催してきた。そしてつい最近は、ザ・ウィークエンドを含む複数のアーティストが出演する“フォートナイト・フェスティバル”が発表され、ユーザーがロックバンドとして参加できる音楽モードも導入された。

その他の関連ニュースとして、先月エミネムは、『Marshall Mathers LP 2』の10周年を記念したデジタル・エクスパンデッド・エディションをリリースした。

2013年にリリースされた『The Marshall Mathers LP 2』は、エミネムを現象的な存在にしたそもそもの理由を再考している。アルバムのオープニング・トラック「Bad Guy」は不吉でありながら親しみやすいサウンドで、原題の詩的な表現が特徴的だ。同曲は間違いなく彼のキャリアにおいて最も輝かしいトラックである「Stan」の映画的アプローチに立ち返り、彼はストーリー仕立ての韻を難なくこなしながら、同時に自身を取り巻く死すべき運命について訴えている。

『The Marshall Mathers LP』の続編として制作された『The Marshall Mathers LP 2』では、オリジナル・アルバムの雰囲気を残しつつ、「So Much Better」で彼の粗野な恋愛観に立ち戻る一方で、「Survival」やスカイラー・グレイをフィーチャーした 「A**hole」といったアドレナリン全開のロック・アンセムも加えている。そして「Love the Way You Lie」以来の共演となるリアーナと再びタッグを組み、名声の落とし穴について告白する「The Monster」は全米シングル・チャートで自身5曲目の1位を獲得している。

しかし、おそらく今作において最も注目すべきは、伝説のプロデューサー、リック・ルービンとのコラボレーションだろう。リック・ルービンがプロデュースしたリード・シングル「Berzerk」は、彼が手掛けた初期のロック・ラップ・サウンドであるRun-D.M.C.、LL・クール・J、ビースティ・ボーイズ(すべてエミネムが影響を受けた)を彷彿とさせる。リックはまた、当時はまだ若く、現在はヒップホップ界の重鎮であるケンドリック・ラマーとのコラボ曲「Love Game」のプロデューサーも務めている。

Written By Will Schube

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