早くも正月ムード「お飾り市」 岡山・中央卸売市場 威勢よく競り

 岡山市南区市場の市中央卸売市場で12日、年末恒例の「お飾り市」が開かれ、場内は一足早く正月ムードに包まれた。

 中区高島、東区西大寺、岡山県吉備中央町賀陽地区などの生産者が作った約4万本が入荷した。競り人が「はい、なんぼー」と威勢のよい声を上げると、仲卸業者が指で値段を示し、次々と競り落とした。

 お飾りは高さ50センチを超える事務所用、30センチ程度の家庭、自動車用など9種類。高さ1メートルを超える最も大きなものは賀陽地区の生産者が手作りし、3万3千円の値が付いた。家庭用はダイダイやコンブといった縁起物を付け、今月下旬からスーパーなどに並ぶという。

 同市場によると、今年の入荷量は前年比約1割減。生産者の高齢化などで5年前の半分以下に落ち込んでいるが、荷受会社・岡山丸果の坪井克己社長は「品質は良い」とし「1年の幸せを願う伝統文化を大切にしたい」と話した。

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