中世山城・三石城跡(備前市三石、県史跡)の保存に取り組む住民グループ・三石城址(じょうし)保存会は10日、山頂の本丸の清掃や登山道の整備活動を行った。
会員や住民、三石小児童、三石中生徒ら77人が参加。標高約290メートルの本丸では大量の落ち葉が一面に積もり、熊手でカッサカッサとかき集めては、のり面に落とした。登山道では倒木をチェーンソーで切ったり、階段のステップを修繕したりして登山者の安全を確保した。
三石中3年の生徒(15)は「地域が大切にしてきた城跡を皆さんと一緒にきれいにできてよかった。初日の出を眺めに家族で登るのが楽しみ」と話した。
城は、後醍醐天皇の挙兵に応じた伊東大和二郎が1333年に構えたことに始まる。室町期には浦上氏が居城とし、1500年代半ばに廃城となった。本丸、二の丸、三の丸、大手門の石垣、敵の侵入を防ぐ堀切(ほりきり)などが残っている。