立民・岡田幹事長 内閣不信任案提出→解散総選挙の流れ警戒 党の慎重論を批判する報道には反論

立憲民主党の岡田克也幹事長(70)が12日、同党が衆院に提出した松野博一官房長官(61)に対する不信任決議案が否決された後の国会内での定例会見で、岸田内閣に対する不信任決議案を出すかどうかについて「非常に高度な政治判断の問題。英知を集めて、どうするかを決めていきたい。絶対にやらないとも言ってないし、やるとも言ってない。熟慮を重ねて最終的にきょう中にしっかり態度を決めなくてはいけない」と述べた。

岡田氏は「国対委員長が従来から申し上げている通り」と、同党の安住淳国対委員長(61)の発言をなぞった。「内閣不信任を出した場合、明確に態度を示せるというメリットはありますが、同時に(国会の)日程が延びると捜査に影響があるとか、(岸田首相が)解散総選挙という可能性を完全に否定しているのかという問題もあります」と、党としてのメリットとデメリットを挙げた。

記者団から「立憲民主党から、解散総選挙を求めるということではないのか」との質問が飛ぶと、岡田氏は「もちろん、それ(解散総選挙)を岸田総理が決断するのであれば受けて立ちますが、やはりその間捜査が止まりますよ。その影響はどうなのかと」と、捜査に影響が出ることを懸念した。

その上で「今のこの流れがどうなるかいったん止まることによって、また風向きがどうなるかいう問題もある。しっかり捜査を進めるということがかなり重要なことだと思っている。有権者も捜査が中途半端のまま選挙をやるわけですから、十分な判断材料を与えられないままでの選挙ということになる」と慎重姿勢を見せた。

岡田氏は「解散を今の段階にするってことになると、相当自暴自棄な解散になる。その可能性がどのぐらいということか、ということを見極めながら最終判断をしたい」と警戒した。立憲民主党の内閣不信任案提出への慎重論を批判した報道には「きょうのある新聞だと、腰が引けているとかの見出しが躍る。私は本当にいかがなものかと。国民に誤解を与えかねない」と気色ばんだ。

(よろず~ニュース・杉田 康人)

© 株式会社神戸新聞社