年末年始の混雑解消『のぞみ』は全席指定に 利用客の反応は 家族連れは歓迎 「乗りたいときに乗れない不便」の声も

新型コロナが5類に移行して、初めての年末年始を迎えます。JR西日本が年末年始の混雑を避けるため、初めて導入した取り組みを取材しました。

末川徹記者
「JR広島駅・新幹線乗り場の前です。年末年始は、この場所から荷物を持って行かれる人が多いと思いますが、気になるお知らせがありました。『年末年始は、のぞみ全席指定席で運行します。自由席特急券では、座席に座れません』と書いています」

JR西日本とJR東海は、12月28日から2024年1月4日まで、新幹線「のぞみ」の自由席をなくし、すべて指定席とします。

年末年始などのピーク時には、▽指定席が早い段階で、満席になる。▽自由席を求めて、長い時間並ぶ。▽自由席の乗り降りに時間がかかり、列車が遅延するなどのデメリットがありました。

JR西日本では、のぞみの自由席をなくすことで、指定席がおよそ2割増え、これらの問題が緩和されるとしています。一方、のぞみ以外の「ひかり」や「こだま」などには、自由席が残ります。

利用客
「Qのぞみ自由席がなくなるのは?良いのでは。自由席は混み合うから」
「自由席に座っていても、トイレに行けない。席を決めて、座れたほうが良い」「自由席の詰め詰めは危ない。指定席はゆっくり、子どもも座れる」

JRの取り組みに賛同する声が多い一方、こんな意見もありました。

利用客
「(混雑)ピークは重なるので、いっぱい乗れるほうが良い。全席指定よりは(自由席も)いい」
「前もって予約しないといけないので、不便。乗りたいときに乗れない。移動したいときにできない」

年末、記者が東京に帰省するため、切符を購入しました。

末川徹記者
「広島から東京まで『のぞみ』3号車を取りました。3号車は、指定席扱いとなっています。東京までは、4時間弱で行けます。普段はあまり自由席にしか乗りませんが、指定席に乗って早く帰りたい」

例えば、12月29日の朝、広島駅から上京する場合、▽のぞみで指定席を予約すれば、午前9時12分発で午後1時6分東京着。▽のぞみの予約が取れず、午前8時56分発の「みずほ」に乗った場合、新大阪で乗り換えて、午後1時42分東京着となります。▽「ひかり」の東京直通便は、1日1本のみで、これも時間がかかります。

指定席の予約は、1ヶ月前から可能ですが、「EXサービス」を活用すると、最大1年先までの指定席を押さえられます。JR西日本では、年末年始に加え、ゴールデンウィーク・お盆の3大ピーク期で、のぞみを全席指定席にするとしています。

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