大津市で生まれ育ち、今以上に地域社会の魅力を引き出したいと、滋賀県議会議員として16年間奔走し続けてきた成田セイリュウさん。
幼い頃の大津のまちの賑わいを知っているからこそ、大津市の歴史や文化、自然の輝きをさらに磨き、価値を高めていきたいと語ります。
今回は、今1番実現したい政策である、「子どもや若者が輝ける環境づくり」に秘めた想いや多くの人に大津市の魅力を満喫してもらえるような市政への取り組みなどを伺いました。
平和とは全ての人が安心して幸せに暮らせること
選挙ドットコム編集部(以下、編集部):
政治家を志したきっかけを教えてください。
成田セイリュウ氏(以下、成田氏):
「政治がしっかりしていないと、戦争になってしまう」と感じたのがきっかけです。
小・中学校の修学旅行で広島と長崎に行き、戦争の悲惨さについて学び、平和は当たり前でないことを感じました。
自分の誕生日が8月15日の終戦記念日ということもあり、もともと平和に対する意識が高いこともあります。
さらに、高校生の時に湾岸戦争が起き、「戦争は政治の行う最後の手段だ」という現代社会の先生の言葉が、強く印象に残りました。
そこで、先ほどの「政治がしっかりしていなければ、再び戦争が起こってしまう、平和が損なわれてしまう」という思いが湧き、政治を意識するようになりました。
その後、大学院やNPO団体の活動などを通して、色々なものを形にしていくのは、政治家が最終的に決定する部分もあると強く感じました。政治としての役回りに自分を捧げていきたい、と行動し続けて今に至ります。
編集部:
成田さんのおっしゃる平和とはどのようなイメージですか?
成田氏:
現在、ウクライナにおいて、戦争が続いております。戦争により、地域の住民、とりわけ、弱い立場、とくに子どもたちが、普通の生活ができない状況にあります。
戦争の状態だけでなく、普段の暮らしにおいても、一部の人だけが豊かな状態でいればいいというわけでなく、すべての人が普通に、安心して幸せに暮らしていける状態が必要です。
編集部:
そのように思う背景は何なのでしょうか?
成田氏:
発展途上の国へ行った時、貧しさの中にも心の豊かさや勢いを感じる場面に遭遇して、「何を求めることが大切なのか」と考えさせられたことがあると思います。
日本に目を向けてみても、制度のはざまで苦しんでいる方々が多く存在し、地域社会において、安心して暮らせる地域づくりを行うことこそが大切であると感じました。
少しのサポートで子どもは変わる!子どもが成長できる環境づくり
編集部:
そのような背景から議員活動を16年間続けた今、最も力を入れて実現したい政策は何ですか?
成田氏:
子どもや若者たちの居場所を増やすことです。
子育て中の方々が、子どもを連れて楽しめるような場所や子どもや若者たちが自ら学んだり、楽しみを求められるような場所、ホッと安心できる場所がもっと必要であると感じております。
編集部:
そのように思うきっかけになった出来事があったのでしょうか?
成田氏:
学生時代からボランティアで子どもと関わる中で、子どもが本来持っている力を感じていました。
どのような子でも、大人がほんの少しサポートするだけで変わっていくんです。色々な体験や経験を通して、どんどん成長していく様子を見て、子どもが成長できる場所や機会を提供したいと思いました。そういう形で支えたい、と。
今、大津市には子どもや若者が、学習できるスペースが少ない状況です。。図書館も資料の閲覧はできますが、学習はできません。「勉強できる場や若者が集える場をどのような形で作っていけるか」に取り組んでいきたいです。
具体案として、図書館のリニューアルをはじめ、公の施設の空き会議室の有効活用など、仕組みを整えてサポートしていきたいと思っています。
並行して「子どもの居場所づくり」も実現していきたい取り組みです。
家庭の問題、子どもの貧困やヤングケアラーなどの社会的課題がある中、しんどい思いをしている子がゆっくりできる居場所を地域ごとに作ったり、遊びや学びを通じて成長できるような公園や図書館を地域ごとに整えるなどして、子どもたちが輝くことができる環境を整備したいと考えています。
若者だけでなく、親にとっても「ここにくれば何とかなる」という安心できる身近な場所づくりをしたいですね。
自ら経験したからこそ応援したい、 妊娠前から就学期までの切れ目のないサポート
編集部:
政策の中で、「妊娠前から就学期までの切れ目のないサポート」とありました。具体的にはどのようなことでしょうか?
成田氏:
子どもを産み育てやすい環境を作ることです。
20代は、一般的に仕事でキャリアを積んでいく時機でもあり、出産のタイミングが難しいという問題があります。若い夫婦への支援の充実をはじめ、男女共に育休や産休取得の柔軟な考え方や職場復帰のサポートなど、安心して子育てできる環境づくりを誘引していきます。
企業への働きかけもあり、なかなか難しい問題であるとは思うのですが、持続可能な社会を築くためにも、子どもを中心においたまちづくりは、未来を守り、発展させる無限の可能性を持っているので、支えられるベース作りはしっかりとしていきたいです。
編集部:
何故それほどまでに、子どもや子育て世代に寄り添えるのでしょうか?
成田氏:
自分も共働きで、家事や育児などを普段からやってきたからこそ、その苦労や求められるニーズが多少なりともわかります。
私自身の病気や妻の就職のタイミングで、「いつでも子どもを授かれるわけではない」ことも、経験しました。だからこそ、子どもが安心して成長できるのはもちろん、パートナーがそれぞれで活躍できる環境が大切だ、という考えがベースにあると思います。
市内の点在する魅力をつなぎ、交通を基軸にした地域づくりを
編集部:
他に力を入れていることはありますか?
成田氏:
大津市の魅力をさらに高めていきたいということです。
大津市って、南北45.6Km、東西20.6Kmもあり、南北に長い地域なんです。その長い地形の中に、自然・歴史・文化に関わる素晴らしいスポットが点在しています。その点在している魅力的なスポットをどうやってつなげていくかが課題で、実現したい点です。
また、高齢者の方は「色々なところに外出することによって元気が保てる」という意見があります。
他府県の事例を見ていても、普段からお出かけされている方が多い地域は、介護にかかる費用も軽減されていると検証されています。
高齢者の方が、行きたいところへ気軽にお出かけできる交通環境やサポート体制を整えたいんです。
さらに、高齢者の方に限らず、他県から訪れてくれた人も移動がしやすいことによって、大津市の色々な魅力に触れてもらえます。
また、通勤通学のために駅への送り迎えをしているご家族などの、負担も軽減されたりするのではないでしょうか。
「魅力ある地域をつなぐ役割」と、「高齢者が不自由なく行きたいところへ自らの意思で移動できる役割」の二つの意味合いでの公共交通を軸としたまちづくりを推進していきたいですね。
編集部:
休日は何をして過ごされていますか?
成田氏:
休日は、山に登ったり、自転車で走ったりしています。
琵琶湖を1周する約200Kmのサイクリングコース「ビワイチ」をブランド化し、県としても施策として推進していこうと提案しました。
編集部:
ご自分でも、ビワイチを走られるのですね。
成田氏:
実際に自分でも走ってみないと、課題もわからないので(笑)。今は、走行環境の整備など取り組みもだいぶ進んできました。
当時小学生だった息子とも1泊2日でビワイチにチャレンジしました。これからはビワイチをする家族が増えればと思っております。
みなさんと一緒に大津市を日本一魅力あふれるまちへ!
編集部:
今、市民の皆さんに伝えたいコメントは何ですか?
成田氏:
大津市は、磨けばさらに輝きを増し、魅力的で元気なまちにできる!もうワンランク、レベルを高める可能性がある!ということです。
今の現状に満足せず、自然・歴史・文化など、「磨けばさらに輝く素材溢れる大津市」を一緒に高めていきませんか。
他の地域からみたら、羨ましがられるようなものがたくさんあるんです!
大津市のポテンシャルを、まだまだ十分に活かしきれていないので、より良い大津市にするために皆さんと意識して高め合っていきたいです。日本で1番魅力ある地域にしていきましょう!
【成田セイリュウ氏のプロフィールページはこちら】