イスラエル、ガザ病院襲撃 国連、食料不足を警告

イスラエル軍が12日に公開したガザ地区とされる場所に展開するイスラエル兵(ロイター=共同)

 【エルサレム共同】パレスチナ自治区ガザの保健当局は12日、地上侵攻を進めるイスラエル軍が北部ベイトラヒヤでカマルアドワン病院を襲撃したと明らかにした。ガザ各地の病院をイスラム組織ハマスの拠点とみなして掃討を進める軍がここ数日、包囲していた。国連機関は11日、ガザで「飢えが人々に忍び寄っている」と指摘し、食料不足の深刻化を警告した。

 イスラエル当局は12日、イスラエルとガザ南部の境界にあるケレムシャローム検問所を支援物資の検査用に開放した。当局は支援物資が「倍増する」と強調するが、検査した物資は直接ガザに搬入せず、これまで通り、ガザとエジプト境界のラファ検問所から搬入される。事態改善につながるかどうかは不透明だ。

 ガザ保健当局は12日、10月に戦闘が始まって以降のガザ側の死者が1万8412人に達したと明らかにした。国連総会は12日午後(日本時間13日午前)にガザ情勢を協議する緊急特別会合を開く。「人道目的の即時停戦」を求める決議案を採択する見通し。

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