米が警告「国際社会の支持失う」 イスラエルとの溝が浮き彫り

イスラエルのネタニヤフ首相(ロイター=共同)

 【ワシントン、エルサレム共同】バイデン米大統領は12日、ハマスとの戦闘を続けるイスラエルに「無差別爆撃で国際社会の支持を失い始めている」と警告し、パレスチナ国家創設による「2国家共存」を受け入れるよう求めた。イスラエルのネタニヤフ首相は12日のビデオ声明で、パレスチナとの共存を目指した過去の合意を拒否する立場を強調。ハマス掃討後のパレスチナ自治区ガザ統治を巡る米イスラエル間の溝が浮き彫りになった。

 イスラエルを擁護してきたバイデン氏はワシントンでの集会で民間人被害が拡大し続ける中、強硬作戦の転換を迫った。ネタニヤフ氏はガザ統治に関し「見解の相違がある」と認め「合意に達することを願っている」と述べた。

 イスラエル政府とパレスチナ自治政府の主体となるPLOは1993年、オスロ合意に調印し、和平を目指した経緯がある。ネタニヤフ氏は「オスロ合意の過ちを繰り返さない」と述べ、ガザを統治するのはハマスでも自治政府でもなくなると主張した。

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