ニセ電話詐欺、自動音声の手口急増 予兆電話、11月58件 茨城

ニセ電話詐欺の予兆電話で自動音声ガイダンスが増加(イメージ)

自動音声を使ったニセ電話詐欺の予兆電話が急増している。茨城県内では比較的新しい手口とみられ、夏以降には数十万円をだまし取られる被害も発生。県警が注意を呼びかけている。

自動音声の予兆電話は、携帯電話や固定電話に着信があり、「こちらはNTTファイナンスです。この電話は2時間後に使えなくなります」などと案内が流れる。案内に従って携帯電話を操作すると、電話が犯人グループ側の「かけ子」とみられる人物につながる仕組み。

架空料金請求詐欺の一種で、かけ子につながった後は「携帯電話料金の未納がある。法的措置を取る」などと言われ、電子マネーを購入するよう誘導される。

県警ニセ電話詐欺対策室によると、自動音声を使った手口(暫定値)は今年1~6月は数件だったものの、12件となった7月以降はじわじわと増え、11月は58件にまで増加。実際の被害は8、9月にそれぞれ1件で、それぞれ約30万円をだまし取られた。

同室は自動音声を使う理由について「犯人グループは自動音声の使用でだまされやすい人を抽出し、犯罪効率を上げようとしているのでは」とみており、「自動音声で誘導され、金銭を要求されたらすぐに電話を切って通報を」と呼びかけている。

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