暮らしを応援!全市民に「5千円」 蕨の「織りなすクーポン」使用開始1カ月 前回同期を上回る利用

蕨市役所=埼玉県蕨市中央

 埼玉県蕨市が住民登録のある全市民に1人5千円分のクーポン券を配布する「暮らし応援券『織りなすクーポン』」の使用開始から1カ月が過ぎ、好調に推移している。市商工観光課によるとこれまでに使用されたクーポンは前回同期を上回っており、買い物需要の増える年末年始へ向け担当者は「利用漏れがないよう、まだ利用していない市民の皆さんにはぜひご活用いただきたい」と呼びかけている。

 「織りなすクーポン」の配布は昨年度(利用期間=2022年12月~23年2月末)に続き2回目。物価高騰対策として家計を応援すると同時に、事業者支援、地域経済活性化を目的としている。同課によると配布対象は8月1日時点で市の住民基本台帳に登録のある全市民約7万6千人。1人当たり5千円分の紙クーポンは11月1日から使用開始となり、市内約450の商店などで1月末まで利用できる。

 店舗などで利用されたクーポンは11月17日までの利用分が第1回目としてすでに換金(事業者へ振り込み)されており、同課によると換金は前回同期比約1.5倍程度で「よい出だし。事業者の皆さまからも好感触とのお声をいただいている」という。

 利用者からも好評が聞かれ、蕨市中央のパン店「パンの樹」で長男の翼冴さん(3)と買い物をしていた市内の主婦海老原亜依さん(40)は「物価高騰で家計も厳しく、年齢に関係なく1人5千円の配布はとても助かる。今後も継続していただきたい」と話した。

 同課によると前回の金額ベースで見た利用率は95.26%。業種別では大型店を含むスーパーマーケット、ドラッグストア、飲食店、飲食料品店での利用が多かったという。

 市では今後、広報紙や市ホームページほか、広報車で市内を巡回するなどしてさらに利用を呼び掛けるとしている。

© 株式会社埼玉新聞社