すごい集中力! 沖縄の11歳がドローン試験に合格 県内最年少 試験官も舌を巻く操縦技術

 沖縄県南城市立船越小学校6年生の西田結翔(ゆいと)さん(11)は、一般社団法人日本マルチコプター協会認定のドローン操縦ライセンス「JMA無人航空機技能認定・安全管理者」の技能試験に県内最年少で合格した。試験官を務めた同協会所属沖縄ドローンステーションの佐久本直美枝さんは「操縦技術は国家資格『二等無人航空機操縦士』レベルで、私より上手かも」と舌を巻く。西田さんは「もっとうまくなりたい」とさらなる技能向上に意欲満々だ。(社会部・城間陽介)

 筆記試験を満点で通過した西田さんは9日、浦添市の宮城公民館であった実技試験に臨んだ。内容は中央に立つポールの半径2メートル以内を円を描くように5周させるというもの。18のチェック項目があり、「離陸時のいったん停止」「(ポールを周回する際に)スムーズな円ができているか」「止まらずに進んでいるか」など、飛行の安定度が試された。

 両親が見守る中、1度目は緊張もあって半径2メートルをオーバーして失敗。気を取り直して再挑戦し、安定感抜群の飛行で見事合格した。

 通常は5回程度かかる人が多い中、2回目でクリア。インストラクターの末吉シイ乃さんは「周回軌道がずれてもすぐに修正できている。コントローラーを持つ手先の集中力がすごい」と絶賛した。

 西田さんがドローンの操縦に興味を持ったのは2年前。クリスマスプレゼントで弟がもらった玩具用「トイ・ドローン」を借り、遊んでいるうちに上達したという。11月に沖縄ドローンステーションが開催した操縦体験会では、ドローンを使った風船割りのテクニックを披露し、周囲を驚かせた。

 現在、地元のサッカークラブ「船越FC」のMFとして活躍する西田さんは「サッカーの試合を上空から撮影してみたい」。ドローンを使った面白い試みに思いを巡らせている。

ドローン操縦技能試験に県内最年少で合格し、笑顔を見せる西田結翔さん=9日、浦添市・宮城公民館

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