乱闘のワールド王座、握手のワンダー王座 舞華「女帝時代築く」スターダム2大ベルト調印式は対照的に

スターダムは12日、都内で会見し、「JRA中山競馬場 presents STARDOM DREAM QUEENDOM 2023」(12・29両国国技館)の各タイトル戦の調印式などを行った。団体を代表する2大シングルベルトでは、相手への敬意に満ちた白ベルトことワンダー王座、相手への敵意に満ちた赤ベルトことワールド王座と対照的な内容となった。

ワンザ-王座選手権では王者MIRAIが、11・18大阪大会で30分ドロー防衛した安納サオリと連戦で挑戦を受ける。

安納は「過去があるから今がある。だから、後悔しないよう前を向いて生きています」と信念を明かした上で「戦いからは得るものがたくさんありました。でも忘れられない。あの日の悔しさ、後悔を。私が支持したMIRAIから勝って、ワンダーのベルトを巻きたい。今年スターダムにどんな思いで再び上がったかを思い出して、2023年の集大成、来年につなげたい」と意気込みを口にした。

MIRAIは「連続で同じ相手の防衛戦は賛否両論あると思うが、自分は安納サオリが来てくれてうれしい。ただし、延長戦じゃない。新しい戦いになる。絶対に勝ってベルトを防衛します」と決意を述べると、安納「私も延長戦とは思っていない。『続きやらへん』って言ったのは訂正する。あの日を超えた戦いをしよう」と呼応。MIRAIが歩み寄り、握手を交わした。互いの力を認め合った調印式となった。

ワールド王座は、中野たむのベルト返上に伴い、今夏の5★STAR GPを制した鈴季すず、挑戦者決定トーナメントを制した舞華が王座決定戦で激突する。

5★STARの最終戦で敗れた舞華にとって、因縁の相手との再戦でもある。「すずにはリング上、リング外でたくさん言ってきたけれど、こうして隣に並んでいると本当に気にくわない。認めたくない。すずにはこのスターダムを任せちゃだめだと思う。私が勝ってスターダムを引っ張り、来年は女帝時代を築きたい」と宣言した。

鈴季は「私を気にくわないとか、怖い?私に負けるの怖い?怖いから言っているだよね。負け犬だから。お前が赤いベルトに何回挑戦しても取れないのはそれだよ。客の期待にも応えられず、赤いベルト巻けないのが舞華。言っているこがブレブレ。芯がないんだよ。今回も取れないよ。お前が言う女帝時代が何かは知らないけど、女帝時代なんて始まらないよ」と厳しく指摘した。

両者が靴を脱ぎながら歩み寄ってにらみ合い、舞華が投げつけた靴がロッシー小川氏の右手甲に当たり、同氏が「痛ッ」とつぶやき避難すると、二人はエルボー合戦を開始。舞華が怪力で鈴季を持ち上げ、長机ごと破壊するボディスラムを繰り出した。舞華は「お前から完全勝利してやるよ」と勝ち誇ると、鈴季が激高。もみ合いながら姿を消した。

また、岩谷麻優が8人タッグ戦(岩谷麻優&葉月&羽南&飯田沙耶組―スターライト・キッド&琉悪夏&吏南&フキゲンです★組)で右手小指脱臼から復帰すること、王者・ジュリアにメーガン・ベーンが挑戦するSTRONG女子選手権、林下詩美&上谷沙弥組に刀羅ナツコ&渡辺桃組が挑戦するゴッデス選手権の会見、調印式が実施された。

(よろず~ニュース・山本 鋼平)

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