古い蔵の部材活用 カフェ完成 茨城・結城つむぎセンター

13日プレオープンする蔵カフェ=結城市下り松

茨城県結城市下り松の国道50号沿いにある観光物産施設「結城つむぎセンター」に、古い蔵の部材を活用した「蔵カフェ」が完成した。見世蔵などが残る同市北部市街地をPRする観光拠点を目指すという。

同センターを設置・運営する結城物産の柴敦博社長(62)によると、蔵は大正時代の建築で、所有者が亡くなり約10年前に解体されたが、大工が「約100年前の貴重な部材。捨てるには惜しい」と保管していた。

柴社長が大工と知り合いだったことから話が進んだ。柴社長は「歴史ある蔵が国道沿いにあったら面白いかと思った。蔵のまちへと観光客を出迎える玄関口にしたかった」と話す。

埼玉県草加市、越谷市など、蔵のまちで有名な地域を参考に外装を施した。店内には結城紬(つむぎ)を紹介するパネルや観光案内パンフレットなども置かれる。

13日にプレオープンし、来年1月6日の本格オープン以降は、地元食材を使った料理を提供する。柴社長の次男の店主の広太朗さん(28)は「落ち着いた雰囲気の中でコーヒーを楽しんでほしい。結城市の魅力を発信できる場所にしたい」と話した。

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