京都・祇園などの花街で13日、芸妓や舞妓が芸事の師匠やお茶屋にあいさつし、正月を迎える準備に取りかかる恒例行事「事始め」が行われた。
京舞井上流五世家元で人間国宝の井上八千代さんの稽古場(京都市東山区)には舞妓らが訪問。鏡餅が飾られたひな壇の前で「おめでとうさんどす」とあいさつすると、井上さんは「きばってどうぞ」と朗らかに応じ、扇を手渡していた。
事始めが終わると、花街では忙しくなる年末にかけて「おことうさんどす」とあいさつするようになる。迎春準備で慌ただしくて「事が多い」という意味という。