どうすれば観客増える? JFLラインメール青森のサポーター有志、柴田監督交え議論

柴田監督(手前左)を交え、観客動員数の増加やJ3昇格に向けた課題などを話し合ったラインメールのファンミーティング=10日午後、青森市の油川市民センター

 今季の日本フットボールリーグ(JFL)で5位に終わったラインメール青森のサポーター有志が10日、青森市の油川市民センターでファンミーティングを行った。サポーター有志主催によるファンミーティングは初の試みで、県内外から約30人(オンライン含む)が参加。来季の続投が決まった柴田峡監督(58)も交え、観客動員数が伸び悩む現状やJ3昇格に向けた課題などを話し合った。

 ファンミーティングは、シーズン終了後のファン感謝祭のようなクラブ主催のイベントがスケジュールの都合で行われなくなったことを受け、クラブの魅力づくりについてサポーター側から発信しようと企画。ホームゲーム開催時のイベントやグッズ販売、スタジアムまでのアクセスなどさまざまなテーマを議論した。

 参加者からは「グルメの充実」「子どもが集まるような環境の整備」「棒パン作りや(県産品を販売する)青森マルシェのようなイベントの開催」など集客面でのアイデアのほか、グッズの種類増やシャトルバスの運行を求める声も。

 柴田監督はJ屈指の集客力を誇る松本山雅に長く携わった経験から、地元のバス会社が無料シャトルバスを運行した事例を紹介。松本山雅のサポーター約20人が今季J3のアウェー戦で八戸と対戦した翌日、ラインメールのホーム戦にも応援に来てくれたことを明かし、「サポーターのありがたみは身に染みて分かっている。改善できることは持ち帰って、サポーターと一緒に(魅力あるクラブを)つくり上げたい」と述べた。

 この日出た要望は年明けにもクラブ側に提出し、来季開幕前までに回答を求める。企画したサポーター有志の佐藤卓也さん(44)は「不満も含め、声を出し合う場をつくれたのは良かった。今後も定期的に開催し、サポーターとクラブが近い距離でJ3昇格を目指すための土台にしたい」と力を込めた。

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