NEXT DELIVERY、「レベル3.5」飛行によるドローン配送の事業化へ。国道上空も補助者なしで生産性アップ

レベル3.5とは、デジタル技術の活用(機上のカメラによる歩行者等の有無の確認)により、補助者や看板の配置といった現在の立入管理措置を撤廃するとともに、無人航空機の操縦ライセンスの保有および保険への加入により道路や鉄道等の横断を伴う飛行を容易とするもので、ドローンの運用コスト削減と業務の効率化につながり、ドローン配送の事業化に向けて大きな動きだ。

エアロネクスト、NEXT DELIVERYは、セイノーHDと共同して、地域課題の解決に貢献するドローン配送と陸上輸送を融合した新スマート物流SkyHubを推進しており、すでに全国で上士幌町を含む9自治体において、社会実装フェーズだ。今回の実施を皮切りに、これらの自治体で順次レベル3.5飛行を開始し、社会実装のスピードを加速化していくとしている。

レベル3.5飛行概要

ドローン配送には物流専用ドローンAirTruckを使用し、運航管理(リモートパイロット)は有資格者が山梨県小菅村より遠隔で行った。会場となった上士幌町山村開発センターでは、NEXT DELIVERY運航統括責任者の青木孝人氏が、運航管理画面、飛行中の機上カメラからの映像、小菅村での遠隔運航管理状況を大型スクリーンに投影しながら、2本の運航を実施した。

1本目はかみしほろシェアオフィスからハンバーグレストラン「トバチ」までの往路約8.5㎞を約16分で飛行し、ハンバーグ弁当を集荷した後、復路8.5kmを約16分かけて戻り依頼者に配送完了。ハンバーグレストラン「トバチ」では機上のカメラで着陸地点の安全をリモートパイロットが確認したうえで補助者なし着陸を行い、復路については、レストランスタッフが箱に入れたハンバーグ弁当2個をAirTruckに取付けした。

ルート途中の国道上空で横断したが、機上カメラから安全を確認のうえ、一時停止することなく飛行したのは、レベル3.5の大きなメリットだ。

2本目はかみしほろシェアオフィスから鈴木さんの個人宅まで、往路片道約4.9㎞を約9分で新聞を配達し、シェアオフィスまで復路を戻り往復飛行した。受取り側の鈴木家では、機上のカメラで安全を監視することで、補助者なしの無人での配送を実施した。

飛行の詳細

レベル3.5ならではのポイント

  • 「集荷側無人化」実現:集荷側で補助者なし着陸を実施。レストランスタッフ(あらかじめレクチャー済)が荷物をドローンに取付け、離陸準備を実施。
  • ルート上に補助員配置なし、看板配置なし
  • 国道横断時、安全確認のうえ、一時停止なし

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