保育所 こども園の入園申し込み、なぜ祖母の証明書類も…福井県鯖江市が見直し検討

福井県の鯖江市役所

 保育所、こども園の入園申し込みに関し、福井県鯖江市は12月11日の鯖江市議会本会議で、入園の優先度を確認するため、父母に加えて市内在住の65歳未満の祖母に対し証明書類の提出を求めていることについて、ジェンダーバイアス(性別に基づく固定観念)などの観点から見直す考えを示した。

 西野有香議員(SABA LABO)の一般質問に理事者が答えた。

 同市では現在、入園申し込みの際、保育の必要性や優先度を判断するため、子どもの父母と、同居を含む市内在住の65歳未満の祖母に対し、就労や疾病、介護の状況などについて証明書類の提出を求めている。

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 西野議員は、証明書の提出を父母のみとしている自治体も多いとし「昨今65歳以上でも働くシニアは多い上、そもそも保育は母親、祖母だけがするものか。性別への思い込み、偏見がある文言は、ジェンダー平等を掲げる鯖江市の文書の中にあってはならない」と指摘。理事者は「ジェンダーバイアスの観点や入所事務の円滑化も踏まえ、(祖母については)証明の提出を求めない方向で検討していく」と答えた。

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