広島県警“カラ出張”問題「真相は未解明」 内部告発の元巡査部長(44)が会見で主張 「県警認定の不正受給額は少ない」

広島県警のいわゆる「カラ出張」問題で13日、内部告発した元巡査部長が会見し、「真相は解明されていない」と主張しました。

元広島県警巡査部長 粟根康智さん(44)
「本当に適切に捜査されたのでしょうか」

会見したのは元広島県警巡査部長の粟根康智さんです。

広島県警は12月8日、福山市内の警察署の警備課で2019年4月ごろから約2年間で計32回、旅費と時間外勤務手当あわせて約16万7000円が不正に受給されたと発表。53歳の警部ら5人が関与したとした上で、警部ら3人を懲戒処分とするとともに、詐欺と虚偽公文書作成・行使の疑いで書類送検しました。

粟根さんは13日、県警の担当者と面会し、当時、上司に指示された実体のない出張=いわゆる「カラ出張」6回の旅費や時間外勤務手当として、約6万7000円の返納を求められたということです。

ただ、粟根さんは返納を求められた時間外勤務手当の回数が1回少なく、すべて勤務時間は同じなのに金額もばらつきがあるため、「申請内容が改ざんされた可能性がある」と主張。また、自分の不正受給額からみて、県警が認定した5人の受給額は少なく、出張で面談した相手に渡していた「捜査協力費」も含まれていないとしています。

粟根さん
「自浄機能というものが動くようになってほしい」

粟根さんは「県警には真相を明らかにしてほしい」「自分の正確な不正受給額を確認した上で返納したい」と話しています。

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