エアコン、電気カーペット、こたつ…冬物家電を節電しながら使う方法

暑い夏も終わり、そろそろ寒い冬に向けて暖房機器の準備が必要な時期となってきました。エアコンやファンヒーターなどの暖房機器は多種多様ですが、冬本番を前にそれぞれの節電方法を考えてみましょう。


エアコン

エアコンは室内温度と室外温度の差が大きければ大きいほど、電気が必要になることを覚えておきましょう。夏場の室外温度が35度であった場合、冷房における環境省の推奨設定温度は28度です。この場合の温度差は7度ですが、冬場の室外温度が5度だった場合は、暖房における環境省の推奨室内温度が20度のため、その温度差は13度まで開きます。つまり、夏場の冷房よりも冬場の暖房の方が電気代は高くなる傾向にあります。冬の暖房時における室内の設定温度は20度を目安とし、必要なときにだけ動かすよう心がけてください。

推奨温度に設定のうえ、わずか60分程度使用時間を少なくするだけでも1ヶ月の電気代が1,000円から1,300円ほど節約できるという話もあります。実際にどの程度節約できるのか、検証してみたいとおもいます。

8畳から10畳に適合するエアコンの消費電力は平均で500Wほどと思いますので、こちらで検証してみましょう。60分あたりの電気代は「消費電力(kW)」 に1kWhあたりの電気料金を乗算して算出します。500W単位をkWに換算すると0.5kWです。1kWhの電気料金は全国家庭電気製品公正取引協議会が定める目安31円とします。1日8時間で30日間の使用で、約3,720円です。

暖房時に設定温度を1度下げると消費電力を平均10%削減できるとされていますので、設定温度22度としていた場合は、推奨温度に変更するだけでも20%の消費電力削減となります。さらに、1日7時間の使用に抑えれば約2,604円となりますので、その差額は1,116円にも達します。

前述で聞こえている声は大袈裟でもないようですね。これはエアコンのスペックや使用環境、契約している電力会社や電力プランで差異が生じますので一概には言い切れませんが、目安として覚えておくと良いでしょう。

また、フィルター自動掃除機能が備わっているエアコンであっても2週間に1回のペースを目安としてお手入れすることも大切な節電方法です。また、冷たい空気が室内に侵入しないよう換気にも注意しながらドアや窓の開閉時間を少なくし、陽光が差し込まない時間帯には厚手のカーテンを使い、カーテン同士の隙間を埋めるなど、窓ガラスからの寒気を防ぐことも節電効果につながります。

電気・灯油・ガスファンヒーター

エアコンと同様に室内温度の設定は20度を目安にすると良いでしょう。ガスファンヒーターにもエアコンと同様にフィルターが備わっています。 2週間に1回のペースを目安としてお手入れすることで、暖房性能を最大限に発揮できるでしょう。

設置場所を移動させることのできるファンヒーターであれば、窓の近くに置くことで室内を効率よく暖めることができ、節電効果につながります。

電気カーペット

電気カーペットからの熱源を有効活用することが大事です。足元に毛布をかけるなど熱源を逃がさないようにすると電気カーペットと毛布の間に空気層ができあがり、設定温度を必要以上に高くせずに済みます。

床に直接電気カーペットを敷くと熱源が逃げてしまうので、電気カーペットと床の間に断熱マットを敷き入れると節電効果を望むことができます。また、電気カーペットには暖める範囲を選択できる機能が備わっているものが多いため、必要な範囲だけを暖めることで節電につながるでしょう。

電気コタツ

腰から下を暖めることに特化した暖房機器の代表格が電気コタツです。設定温度を中温以下で継続すると節電効果につなげることができます。

さらに、電気コタツで注意したいのが、うっかり寝てしまい無駄に電気を使ってしまうこと。時間を決めて電気コタツを活用することも上手な節電方法だと思います。

電気式・温水循環式床暖房

どちらの方式も問わず床暖房機能を停止させても暖かさが一定時間持続します。就寝時や外出する30分前を目安に停止させると節電効果につながるでしょう。タイマー機能の有効活用も効果的です。

また、床暖房があるお部屋には極力家具やカーペットなどを置かないよう心がけましょう。熱源が遮断されてしまい、暖房効率が低下する要因となります。

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