「何に使うんですか?」円周率がズラリと並ぶ衝撃の印鑑が話題 わずか12ミリの印章に160桁がくっきり

島根県にある印鑑の製造・販売を行う「永江印祥堂」が発表した衝撃の新作が、X(旧ツイッター)を中心に注目を集めている。

Xでは12日、「反響が少ないと職人がいじけて何も彫ってくれなくなるのでいいねお願いします!と新作の「円周率の印鑑」を宣伝。1円玉よりも小さい直径12ミリの印章の中に「3.14159265358979323…」と160桁もの数字がズラリ。「何に使うんですか?」というツッコミが聞こえてきそうだが、とにかくインパクトがすごい。これだけ密集しているにもかかわらず、全ての数字がつぶれておらずきれいに写っている。

よろず~ニュースの取材に応じた永江印祥堂広域・特販部の担当者によると、円周率を彫った印鑑は今回が初。細かい文字を彫ったものやユニークな印章を公開していたところ、フォロワーから「円周率を彫ってほしい」と要望を受け、挑戦するに至ったという。

想像に難くないが、製作は決して簡単ではなかったという。文字編集では配置のバランス、線の太さ、カーブの丸みなどの調整に苦労した。担当者は「丸枠の中に正方形にしか配置されないため、出来上がりを想像して、何度も文字数を変更・配置してみる事を繰り返す必要があり大変でした」と説明。1箇所変更するたびに、太さや大きさなども新たに考え直した。

彫刻の際も同様に使用刃の選択、彫りの速度・深さを繰り返し調整。「きれいに捺印出来るように細かな所まで気を配って仕上げを行い、完成させました」。こだわりはしっかりユーザーに伝わったようでXでは「職人技すごい」「すごいのは全ての数字がきれいに印字されているところ」「オドロキの技術!」などの声があがっている。

投稿は13日までで、1.2万超のリポスト、8.8万超の「いいね」が集まり、「ほしい」との声も少なくない。そんな「円周率の印鑑」は現在、オンラインショップで販売中。価格は16500円(税込)だ。ちなみに、公式Xでは13日の昼ごろ「販売開始したのに1本も売れていないって嘘みたいだよね」とつづられている。

※販売サイトはこちら→https://www.nagae-hanko.com/products/detail.php?product_id=664

(よろず~ニュース・松田 和城)

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