あなたは、好きな男性に上手に頼ることや頼むことができていますか?
上手に「頼る」「頼む」ことができる女性は、モテる上に、愛されます。
なぜ頼ることや頼むことが上手にできる女性は、モテる上に愛されるのでしょうか?
その理由と、男心を刺激する頼み方のコツを、コミュニケーションライターとして人間関係の悩みを解決に導く筆者がお伝えします。
「頼る」「頼む」ことで相手に生まれるスゴイ作用って?
人に頼ることや頼むことが苦手な人は、「頼ると嫌われてしまう」「頼むと迷惑をかけてしまう」という思いを強く抱いてしまっているようです。
好意を抱いている相手には、特にその思いが強く働き、頼ることや頼むことを避けてしまいがちになります。
ですが、「頼る」「頼む」で嫌われてしまうなんてことは、まったくありません。
むしろ、上手に頼ったり頼ることができると、相手はあなたに好意を抱くようになります。
以下、そのことを証明する2つの有名な理論をご紹介します。
『人は、助けた相手を好きになる』ー認知的不協和理論
人は、『自分の思考』と『自分の行為』に矛盾があった場合、不快感を抱きます。
その際、『自分の行為』を正当化する(=『自分の思考』を変える)ことで、不快感を無くそうとすることがあります。
これを『認知的不協和理論』と言います。
つまり、なんとも思っていない相手でも、頼み事を引き受けたり、助けるような行為を何度かしていると、心の中で次のような動きが生じる可能性が高くなるのです。
●「どうして自分は恋人でもないこの女性の頼み事をよく引き受けてあげているんだろう?」
→「自分はこの子に好意を持っているからだ」
「この女性は自分にとって特別な存在だからだ」
文房具を貸してもらう、仕事を手伝ってもらう、相談事に乗ってもらう、などのちょっとした頼み事を積み重ねることで、彼の中であなたの存在を次第に大きくしていくことができる…というわけです。
『人は、時間やお金・労力をかけたもの(相手)に対し執着する』ーサンクコスト効果
会社経営などでは、投資した案件に成功が見込めないなら、早めに打ち切るのが論理的です。
しかし、多大な費用や労力を費やしてしまっていると、「利益が取れるまで続けなければもったいない」などと考え、合理的な判断ができなくなります。結果、損失を大きくしてしまう…ということがよく起こります。
これを『サンクコスト効果』と言います。
恋愛でも、時間やお金・労力をたくさんかけた相手には、サンクコスト効果が働き、合理的な判断が下せず、執着してしまうのです。
意中の彼に「頼る」「頼む」ことを通して時間や労力をかけてもらうことで、彼はあなたに対して知らず知らずのうちに強い気持ちを抱く可能性が高くなる…というわけですね。
カップルの場合、彼にはちょっと無理をしてでもたくさん尽くしてもらったほうが、より“愛される彼女”になることができます。
男ゴコロを刺激する頼み方3つ
男性への頼み方を工夫することも、とても大切です。頼ることや頼むのが上手な人は、相手が「○○のためにがんばろう」と思える伝え方をしています。
男心を刺激する頼み方を3つご紹介します。
1.「あなただから」「あなたにだけ」という特別感を出す
人は、特別扱いには弱いものです。特に、男性は、「自分の能力を認めてほしい」「役に立つ人間と思われたい」という欲求を強く持っています。
頼む時に「あなただから」「あなたにだけ」というニュアンスの言葉を入れて特別感を持たせることで、引き受けてもらいやすくなるだけでなく、頼まれ事に対するモチベーションもアップします。
(例)「今日お客様とのやり取りで困ったことがあったんだけど、○○くんにぜひ聞いてほしくて…」
2.「I(アイ)メッセージ」を使う
仕事で何か手伝いをしてほしいことがある場合、「明日の打ち上げの準備を手伝って」というストレートな伝え方では、相手の心理的抵抗を招く可能性が高くなります。
「明日の打ち上げの準備を手伝って」という伝え方を主語を明確にして表すと「(あなたは)明日の打ち上げの準備を手伝って」になります。
このように「あなた」が主語になる伝え方を『YOU(ユー)メッセージ』と言います。YOUメッセージは命令や強制・指示のニュアンスが強い伝え方。人は誰しも、命令や強制・指示には抵抗感を抱くものです。
頼むのが上手な人は、主語を「私」に変えて、「(私は)~してくれると助かります」「(私は)~してくれると嬉しいです」と伝えています。このような伝え方を『I(アイ)メッセージ』と言います。
『I(アイ)メッセージ』は、自分の考えや思いを述べているだけ。命令や強制・指示のニュアンスはありません。相手に抵抗感を抱かせず、頼み事を快く受け入れてもらえる可能性が高くなります。
(例)「明日の打ち上げの準備を手伝ってくれたら助かるんだけど」
3.「一緒に~してほしい」と伝える
人は、一人で何かをするより、誰かと一緒に(あるいは集団で)取り組む方がやる気を発揮する生き物です。
その性質を活用して、「一緒に~してほしい」という伝え方で頼んでみましょう。
一緒に取り組むことで、連帯感や絆も自然と深まっていきます。
(例)「来年の社内研修の行き先とプラン、一緒に考えてほしいな」
引き受けてくれた後の「ありがとう」はセットで
相手が頼み事を引き受けてくれたとき、そしてやってくれた後は、心からの感謝の気持ちを伝えることも大切です。
「ありがとう」という言葉に加えて、「さすがだよね」「すごいよね」「○○くんのおかげで助かったよ」などの言葉も一緒に伝えることで、彼の気持ちをより一層高めることができます。
「引き受けてよかった」「力になれてよかった」と思ってもらえるでしょう。
後からちょっとしたお礼を渡す、相手が困っているときは積極的に助けるなどを心がけることで、コミュニケーションの回数が増え、関係性をより親密にしていくこともできます。
カップルの場合、付き合いが長くなってくると、相手のしてもらったことに対して「当たり前」が多くなり、「ありがとう」の言葉が少なくなりがちです。
彼から愛され続ける女性は、よく「ありがとう」の言葉や褒め言葉を伝えて、彼の気持ちを上げ続けています。
上手に「頼る」「頼む」ことと、「感謝の気持ちを伝える」ことはセットと考えましょう。
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男性は、女性から「頼りになると思われたい」「頼りにされたい」「甘えてほしい」という願望を持っているもの。
そして女性は、たくさん甘えさせてくれる男性と一緒にいる方が、満たされた時間を過ごせることが多くなります。
今日お伝えしたことが、彼と幸せな恋愛ができるきっかけ作りになれば幸いです。
<著者情報>
黄本 恵子:3万人を超える人の悩みを解決するコーチ&カウンセラーとして活躍。2010年、その経験を活かしてコミュニケーションや心理スキルを紹介する、コミュニケーションライターとして独立。
米国NLP協会認定NLPマスタープラクティショナー。一般社団法人日本聴き方協会認定シニアインストラクター・認定シニアカウンセラー。
(mimot.(ミモット)/ 黄本 恵子)