日本旅館で日本行事を楽しむ!12か月のおもてなし紹介

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お正月

「一年の計は元旦にあり」といわれる正月は、日本人にとっては新しい一年がはじまるおめでたい時期となります。年神様と呼ばれる新年の神様をお迎えしてお祝いするために、また良い一年を過ごせるように、さまざまな習わしがあります。例えば、縁起の良いおせちを食べる、玄関に門松と呼ばれる竹の飾りを置く、神社に行って神様にごあいさつをする初詣などです。源氏香では、正月飾りを出したり、朝食をおせち仕様にしたりします。

バレンタインデー ホワイトデー

大切なひとに気持ちを伝える2月14日のバレンタインデーは、日本ではチョコを渡すのが一般的でした。昔は女性から男性に、がメインでしたが、現在では、親しい友人同士におくったり、会社の仲間に配ったりもします。また、そのお返しに、3月14日はホワイトデーとよばれる、男性から女性にお返しのクッキーを贈るならわしがあります。源氏香でも、バレンタインデーにチョコを、ホワイトデーにクッキーにちなんだおもてなしをしています。写真は、和風旅館らしく一風かえて、日本ではおめでたいとされる「水引」をハート型にアレンジしてお渡ししたときのものです。

ひなまつり

3月3日は「ひなまつり」と呼ばれる、女の子の誕生や、健やかな成長を願うお祝いがあります。もともとは、人の形をした紙を身代わりとして川に流して無事を祈っていましたが、いつしか人形を飾る風習にかわりました。また、桃が美しい時期から「桃の節句」とも呼ばれます。雛飾りを出して、いろとりどりのひなあられを食べたり甘酒を飲んでこれからの健やかな成長を願います。源氏香でもこの時期になると雛飾りを出してお客様に楽しんでいただきます。

端午の節句

5月5日には、男児の健やかな成長を願う端午の節句があります。男児の成長を願って、武者人形や甲冑や兜を飾ります。源氏香でもいさましい武者人形や甲冑をラウンジに飾ります。また、こいのぼりをあげる家庭もあります。こちらは、中国の言い伝えで、急流をのぼりきった鯉は龍となって天にのぼったことが由来です。

七夕

七夕とは、織姫様と彦星様が、天の川を渡って、1年に1度だけ会える7月7日の夜のことです。日本では、笹の葉に願い事をかいた短冊をつけます。源氏香でも、いろんな願いごとがかかれた笹がラウンジに飾られます。また、天の川をモチーフにしたそうめんを食べたりします。

十五夜

十五夜とは、一年のなかでいちばん空気が澄んで月が美しく見えることから、秋の収穫物を供えて実りに感謝する昔からの行事です。現代では、秋草のひとつであるススキを飾り、月に見立てたような丸いおだんごをいただきます。ちなみに写真のおだんごはうさぎに見立てています。日本では月の模様はきねでもちをついているうさぎに見えることから、このようなアレンジに致しました。

ハロウィン

ヨーロッパのケルト人がおこなっていた、悪霊を追い払い秋の収穫を祝う行事「ハロウィン」は、日本では、悪霊を追い払う仮装から、コスプレイベントとなっています。また、ハロウィンはカボチャというイメージから、カボチャ料理を楽しみます。源氏香では調理場がハロウィンをモチーフにさまざまなデザートを考案します。

クリスマス

イエスキリストがうまれたことをお祝いするクリスマスでは、クリスマスツリーやリースなどで飾りつけをします。また、クリスマスケーキやチキンを食べます。12月24日の夜はサンタさんがきて、良い子の枕元にプレゼントを置くと信じられています。

おわりに なぜ日本でイースターは定着しないのか

イエスの誕生を祝うクリスマスは日本の一大行事です。ですが、十字架にかけられたキリストが、3日後に復活したことを祝うイースターはほとんど定着していません。なぜでしょう。正解はありません。私は記事で「3月後半から4月初めの何かと出費やばたばたの多い卒業と入学シーズンの後の4月初旬にあるため、商業的に儲けが見込みづらい」「特定の日と決まっているわけではない」「バレンタインデーとチョコのように日本のイベントは食と密接しているが、この時期は花見に食をもっていかれる」という理由を読んで、なるほど、と思いました。

クリスマスにキリストの誕生日を祝ったかと思えば、正月には年神様を迎えるためにお祝いする、宗教関係ないじゃん!と日本人同士でもツッこみます。では、もし、日本のイベントの魅力はなにかときかれたら、私は「食」と「絆」だと答えます。お正月には親戚一同集まって縁起のよいおせちを食べ、バレンタインデーには大切なひとにチョコを渡し、ホワイトデーにはお返しにクッキーを渡す。ひなまつりには娘の無事を願って家族でちらし寿司を食べ、五月の節句には息子の成長を願って家族で柏餅やちまきを食べる、七夕にはみんなでそうめんを食べ、お月見には今度はみんなでおだんごをいただく。クリスマスには仲良しでケーキをわけあう。日本人は大事な人に自分の気持ちをストレートに伝える傾向が弱いからこそ、イベントを通して「絆を実感する」文化が生まれたのではないかと私は思うのです。

日本にお越しの際はそんな日本のイベントをぜひお楽しみください。和風旅館をコンセプトにしている記念日の宿「源氏香」では皆様に日本のイベントを楽しんでいただけるようにいつも全力で取り組んでおります。

薫りでもてなす和風旅苑源氏香 公式サイト

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