高木毅氏が自民党国対委員長を辞任意向、政治資金パーティー裏金疑惑で広がる政治不信…「しかるべき時が来たら説明する」

自民党国対委員長を辞任する意向を明らかにする高木毅衆院議員=12月13日、国会

 自民党安倍派事務総長の高木毅国対委員長(衆院福井2区)は12月13日、政治資金パーティー裏金問題を巡り、茂木敏充幹事長に辞意を伝えた。高木氏は同日の臨時国会閉会後、記者団の取材に応じ「国民に政治不信が広がっていると認識しており、大変お騒がせをした。国会終了で辞するべきだと判断した」と述べ、謝罪した。

 自身の1千万円超のキックバック(還流)疑惑を含む安倍派の裏金問題については「事実を調査確認しており、しかるべきときが来たら、しっかりと説明させていただく。既に捜査に入っていると聞いており、これ以上は答えられない」と述べるにとどめた。

 この日の衆院本会議では、立憲民主党が岸田内閣不信任決議案を提出。趣旨弁明や賛否の討論が続く中、高木氏は視線を落としたり、腕組みしたりして聴き入っていた。茂木幹事長や安倍派所属議員と話し込む場面もあった。

 高木氏は本会議終了後、報道陣からの問いかけにほとんど応じず、国対委員長室に入室。約40分後に記者団の前に姿を現し、淡々とした表情で辞意を明らかにした。約2年務めた国対委員長の職務については「しっかりと仕事をさせていただいたと思っている」と振り返った。

 高木氏は福井県敦賀市出身で衆院当選8回。2013年8月に衆院議院運営委員長に就任し、国土交通副大臣、復興相などを歴任した。21年10月から党国対委員長。与党北陸新幹線敦賀・新大阪間整備委員長も務めている。

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