「接合」「合成」岩手大、独自技術を事業化へ 県など4者が新組織

 

 岩手大(小川智学長)と岩手県などは、同大が開発した分子接合など独自技術の事業化を目指す新組織を立ち上げる。企業との共同研究強化に向けて、講演会や個別セミナーで普及を図る方針。県が戦略産業と位置づける自動車、半導体、医療機器といった幅広いものづくり分野での活用が期待され、産学官が連携して有用性を国内外に発信する。

 新組織は「i―SB事業化プラットフォーム」で15日に設立する。同大の水野雅裕理事・副学長が代表を務める。県工業技術センターと、いわて産業振興センターを含む4者で構成する。

 目指すのは、同大の分子接合と精密樹脂合成の両技術の事業化。ともに旧松尾鉱山(八幡平市)の資源を使って開発した硫黄化合物トリアジンチオールの化学反応を活用している。

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