バイデン大統領弾劾訴追へ調査 下院共和、再選に圧力

バイデン大統領=13日、ワシントン(AP=共同)

 【ワシントン共同】米共和党が多数派を握る下院は13日、民主党バイデン大統領の弾劾訴追に向けた調査開始を正式に決定する決議案を賛成多数で可決した。共和党はバイデン氏の影響力を次男ハンター氏が利用して外国企業との事業取引に不正に関与した疑惑があるとして追及を進める。来年の大統領選で再選を目指すバイデン氏に圧力をかける狙いがある。

 大統領の弾劾訴追には下院の過半数の賛成が必要となる。下院での両党の勢力差はわずかな上、共和党の一部で弾劾への慎重論があり、実際に弾劾訴追に至るにはハードルが高い。バイデン氏は「根拠のない政治的パフォーマンスだ」と反発した。

 正式調査で関係者に証言を命じる召喚状の重みが増すが、共和党はバイデン氏が個人的に利益を得た証拠は示せていない。実際に疑惑を立証できるかどうかは不透明だ。

 下院(定数435)の投票は共和党議員221人が賛成、民主党議員212人が反対した。

 可決に先立ち、ハンター氏は「父が私のビジネスに金銭的に関与しているとの証拠はない。事実無根だ」と述べた。

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