タイの大学生、日本を学ぶ 4年ぶりに上山の旅館でインターンシップ、先輩が激励

1期生の先輩からベッドメークの仕方などを学ぶタイの大学生(中央手前2人)=上山市・葉山館

 上山市内の五つの温泉旅館で13日、タイの大学生8人のインターンシップが始まった。同市観光物産協会(五十嵐伸一郎会長)とタイ・チェンマイのラチャパット大の協定に基づく取り組みで、新型コロナウイルス禍で約4年ぶり2回目の実施。来年3月まで、各旅館の従業員や1期生の先輩からおもてなしの心や日本語、日本文化を学ぶ。

 2019年7月に協定を結び、同年11月~20年2月に女子学生8人の研修を市内で受け入れた。コロナ禍で中断していたが、今年3月に協定を延長。今回は男女4人ずつが今月10日に来日し、各受け入れ先の旅館の寮で生活しながら、13日から研修を開始した。

 葉山館では、ワラーポン・ティティプームデーチョトラグンさん(21)とシラパパー・ピヤタームマコーンさん(22)が、1期生で同旅館に昨年就職した3人からベッドメークの仕方や掃除機のかけ方、ごみの分別などを教わった。

 先輩3人は「上山はゆったりした空気が流れるまち。どんどん日本語を話して上手になってほしい」と激励。後輩2人は「日本式のサービスやマナー、伝統文化をしっかり学びたい」と意気込んでいた。

 8人は上山明新館高書道部との交流や、来年2月の市民俗行事「加勢鳥(かせどり)」への参加、蔵王の樹氷見学などを予定しており、体験を交流サイト(SNS)で発信する。五十嵐会長は将来的に上山で働くことに期待を寄せ、「私たちと違った目線・感覚で上山をPRしてほしい」と話した。

1期生の先輩からベッドメークの仕方などを学ぶシラパパー・ピヤタームマコーンさん(中央)とワラーポン・ティティプームデーチョトラグンさん(左から2人目)と=上山市・葉山館

© 株式会社山形新聞社