「社会的影響大きく公開は非常に大事」熱海土石流災害の損害賠償訴訟 2024年7月公開の法廷で審理

2021年7月に静岡県熱海市で起きた土石流をめぐる裁判の非公開協議が2023年12月13日に静岡地方裁判所沼津支部で開かれ、2024年7月に公開の法廷で審理が行われることが決まりました。

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熱海市で発生した土石流災害の遺族や被災者らは、盛り土の前の土地所有者や現在の土地所有者ら、また静岡県や熱海市に対し、損害賠償を求めた裁判を起こしています。

13日に地裁沼津支部で開かれた非公開の協議では、原告と被告の代理人弁護士などが出席して、2024年7月10日に、公開の法廷で審理が行われることが決まりました。

熱海土石流災害を巡る損害賠償訴訟は、2022年5月に遺族らが当時の土地所有者や現在の土地所有者に対して起こした裁判の第1回口頭弁論開かれ、その後2022年12月に遺族らが熱海市と県に対して起こした裁判の第1回口頭弁論が開かれたのを最後に、非公開の協議が続いていました。

2024年7月の審理は、遺族ら原告、当時の土地所有者、現在の土地所有者、熱海市、県による、第2回口頭弁論になります。

<原告側 加藤博太郎弁護士>
「これだけ社会的影響が大きい事件なので、今後の行政の対応を見直していただくためにも、この公開は非常に大事だと思っている。裁判が公開されることが決まったことは、非常に大きな意義があると思っている」

原告の代理人弁護士によりますと、土砂が流出していたことや、盛り土に穴が空いていたことが、熱海市が開示した資料から明らかになり、改めて熱海市や県に対し、措置命令を出さなかったことへの責任を主張したということです。

また、原告の一部が新たな弁護団を選任したことも明らかしました。今の弁護団の主張を補充する形で、活動していくとしています。

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