京都府宇治田原町で、特産の干し柿「古老柿(ころがき)」を作る作業が最盛期を迎えている。丸太やわらでできた「柿屋」にずらりと並んだ柿が、天日と寒風にさらされている。
町内の15軒が作っており、渋柿「鶴の子」を用いる。皮をむいた柿を3週間ほど干すと、表面に糖分の白い粉が吹いて完成する。
同町立川の農家下岡清富さん(50)宅には、3階建てほどの高さの柿屋が建つ。5段の棚には、柿がじゅうたんのように広がる。下岡さんたちは、竹製の箕(み)や回転する機械を使って、実の水分が均等にしみ出すよう転がしていた。
今年は11月以降に雨が少なく、乾燥が順調に進んでいるという。下岡さんは約2トンの出荷を見込み、「正月にお茶と一緒に味わうのが一番おいしい食べ方。上品な甘みを楽しんでほしい」と話す。