酒井若菜、土村芳、石川瑠華、泉澤祐希が「瓜を破る」に出演。生きづらさと孤独を感じる登場人物に

酒井若菜土村芳石川瑠華泉澤祐希が、TBSで2024年1月23日にスタートするドラマストリーム「瓜を破る~一線を越えた、その先には」(火曜深夜1:30。レギュラー放送は火曜深夜0:58、関東ローカル)に出演することが分かった。

久住小春佐藤大樹(EXILE/FANTASTICS)がダブル主演を務める「瓜を破る~一線を越えた、その先には」は、累計発行部数350万部を突破した板倉梓氏によるコミック「瓜を破る」が原作。30代で性体験がないことに苦悩する主人公・香坂まい子(久住)と人付き合いが苦手な鍵谷千里(佐藤)の不器用でピュアな恋の行方を軸に、誰にでも心当たりがありそうな、言葉にならない思いをあぶり出す現代のリアルな群像ラブストーリーが展開する。

今回発表された4人は、まい子と鍵谷の初々しい恋模様とは違った悩みや生きづらさ、孤独に直面する登場人物たちだ。

酒井が演じるのは、まい子の上司でいわゆる“バリキャリ”の味園美由紀。10年同棲している恋人がいるが、仕事優先の美由紀は恋人と向き合うことをせず、さらには、きつく当たってしまう。そんな中、突然恋人に去られることに。10年来の恋人との間に生まれた溝に焦燥感を覚え、相手の大切さに気付く過程を、酒井が丁寧に表現する。

酒井は「キラキラしたドラマなんだろうなぁと思いながら読み始めた脚本。むしろ、“キラキラできない人たち”を描いたドラマでした。各世代の悩みを一滴もこぼさないように、丁寧にすくい上げられている脚本力に胸を打たれました。20代の時に悩んでいたこと、30代に突入したばかりの時に悩んでいたこと、そして私が演じる美由紀のように30代の終わりに悩んでいたこと。身に覚えのある感情がドラマの随所に散りばめられています。『私たち、頑張ったよね』と視聴者の皆さんと、思いを分かち合えたらいいなと思います」と共感できる部分が多いという作品への思いを伝える。加えて「登場人物たちの胸の奥で鳴る小さな小さな音を、聞き漏らさずにくみ取ってくださる監督やスタッフの皆さんと共に、丁寧に撮影しました。夜中に1人でため息をついた経験のあるすべての方を、キラキラと照らしたい。そんなわれわれの思いが皆さんにお届けできればうれしいです」と願いを込めた。

また、土村が務めるのは、仕事と家事、育児を両立しているまい子の同僚・染井菜々役。学生時代から続けている趣味があるが、忙しい日々の中で時間を費やせずにいる。さらに、母親になったことで、周囲の目が変化していくことに戸惑う。家族、仕事、趣味の中で苦悩し、周りに“母親”として見られることに違和感を持つ染井を通して、土村自身「ハッとさせられた」と口にする。

「いろんな悩みが赤裸々に描かれているので、皆さんにもきっと共感できる部分があると思います。私が演じる染井は、結婚・出産によって独身時代にできていたことができなくなり、それが窮屈に感じます。人から“お母さん”として見られることに引っかかりを持つ女性がいることを、この作品に出合うまで想像もしていなかった。私もお母さんになった友達にそう接していたかもなと…。でもそんな染井を救ってくれるのも家族の存在だったりして…。考えさせられることがたくさんありました。見てくださる方にはぜひお好きな角度から、自由に作品を楽しんでいただけたらうれしいです。あと、娘役の磯村アメリちゃんがすごくかわいいので、メロメロになってしまうと思います」と、作品を通して新たな気付きがあったことを明かしている。

石川は、まい子と同じ会社に勤務する派遣社員・小平蓮に扮(ふん)する。自分の外見にコンプレックスがあり、個性派ファッションと自虐的な物言いでよろいをまとう。マッチングアプリで出会いを求めるが、いつも一夜限りの関係で終わってしまうキャラクターだ。

理想と現実のギャップに悩む蓮役に臨むにあたり、石川は「恋愛や性などのコンプレックスは、悩みを抱えている本人からしたらすごく大きな悩み。それぞれが一歩ずつ自分と向き合っていくこのドラマを見て、少しでも救われる人がいたらいいなと思います」と願い、「演じる蓮ちゃんは、自分の容姿に自信がない女の子です。周りにも害がないように気を配って生きている蓮ちゃんの姿は、すごくリアルだなと思いました」と役柄について紹介。続けて「私はそういう人に『自信を持って生きろ』とは思わなくて、『そのままでいいよ』という気持ちで演じています。マッチングアプリで出会った2人の男性との恋愛模様が描かれるのですが、蓮ちゃんは、イケメンも趣味が合う男性もどちらも本当に好きだろうと思い、お芝居しました。その上で、ドラマを見た時に、どっちの男性が好きそうに見えるのかは自分でも完成が楽しみです」と期待している。

そして、泉澤は、まい子の同僚で、5年付き合っていた恋人がいたが、自身が“ノンセクシャル”(恋愛感情は抱くが性的欲求を持たない人)であることに気付く、原幸成役を担う。

難しい役柄である原を演じる泉澤は、「“ノンセクシャル”について初めて深く考えました。性の悩みは難しい問題なので、1人で抱え込む人が多いのかなと思います。僕だったら職場の女性には話せないですが、原は同僚女性に躊躇(ちゅうちょ)せずに話すんです。日本より性教育が進んでいる海外で原が育ったからかな?とか、プライベートは深く知らない職場の人くらいの距離感だとさらけ出せるのかな?など、原のキャラクターもいろいろ考えました」と思いを巡らせながら撮影に参加したそうで、「誰かに話すことで助けられることも、同じ悩みの人と寄り添えることもあります。いろんな恋愛の形や答えがあるので1人で悩む必要はないということを、原を通して伝わればうれしいです」と話している。

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