高温一転 “10年に一度レベル”寒波到来 全国各地に「低温と大雪に関する早期天候情報」発表 気象庁 日本海にはJPCZで大雪警戒 西日本でも各地で積雪 

異例の暖かさ一転 今週は“10年に一度レベル”の寒さ

先週までは平年より高めの気温となっていましたが、土曜後半からはこの冬一番の強い寒気が入ってきました。17日は全国的に平地でも雪の目安となる上空1500メートルで-6℃以下の寒気にスッポリ覆われる見込みです。

日本海や黄海などには大陸からの強い寒気の吹き出しに伴う筋状の雲がビッシリ見られています。また日本海には特に雪雲が発達したJPCZ(日本海寒帯気団収束帯)が明瞭になっています。特に北陸地方では局地的に雪の降り方が強まる所がある見込みです。

18日18時までの24時間降雪量はに多い所で北陸地方で70センチ、北海道・東北地方で50センチと予想されています。

週間予報支援図を見ると、地上の気温を大きく左右する850hPa(上空1500メートル付近)の気温予想をみると寒気の流れ込みには「2回のピーク」があることがわかります。

寒気流れ込みのピーク
1回目:17(日)~18(月) 2回目:20(水)~23(土)

上空の強い寒気は西回りで流れこんでくるので、特に西日本では平年を大幅に下回る厳しい寒さとなる予想で、上空1500メートルの気温は平年よりも10℃前後も低くなると予想されます。西日本の上空にも上空1500m付近で-12℃以下の非常に強い寒気が流れ込む予想です。この強さの寒気は真冬でもそう何度もないようなレベルの強さです。

12月下旬では著しい低温 平年の3.5倍以上の雪のおそれ

14日午後、気象庁は全国各地に「低温に関する早期天候情報」「低温と大雪に関する早期天候情報」を発表しました。

今回の寒波で、12月後半としては“10年に一度レベル”の寒さや大雪となることが見込まれるためです。

低温及び大雪に関する早期天候情報
東北、関東甲信、北陸、東海、近畿、中国、

低温に関する早期天候情報
四国、九州北部(山口含む)、九州南部・奄美、沖縄

大雪に関する早期天候情報 北海道

この「早期天候情報」は、その時期としては “10年に一度レベル”しか起きないような著しい低温や高温、降雪量となる可能性が、いつもより高まっている時に注意を呼びかけるために出される情報です。その現象が予想される6日前までに発表されます。

気象庁は“10年に一度レベル”で起こる低温を「かなり低い」として表現します。それぞれの地方ごとの気温が「かなり低い」と表現する基準は、5日間平均気温との平年差が以下のような場合です。

各地方の「かなり低い」の基準 5日間平均気温の平年差 東北 -2.3℃以下 関東甲信-2.2℃以下 北陸 -2.6℃以下 東海 -2.2℃以下 近畿 -2.4℃以下 中国 -2.6℃以下 四国 -2.5℃以下 九州北部(山口含む) -2.6℃以下 九州南部・奄美 -2.6℃以下 沖縄 -2.5℃以下

各地方の「大雪」の基準 5日間降雪量平年比 北海道 144%以上
東北(日本海側) 207%以上 関東甲信 (長野県北部・群馬県北部) 226%以上 北陸 282%以上 東海(岐阜県山間部) 289%以上 近畿(日本海側) 350%以上 中国(山陰) 298%以上

「早期天候情報」が発表されるのは、5日間の「平均気温」や「降雪量」(6~14日先)が、「かなり低い」「大雪」となる確率が30%以上と見込まれる場合です。本来なら“10年に一度程度”の頻度しか起こらないものが「30%以上」の確率で起こると予想されるため、通常よりも3倍以上「かなり高い」状況が現れやすいと見込まれていることを意味しています。

全国各地の詳しい「早期天候情報」の内容はリンク先から

西日本でも積雪&最高気温が5℃に満たない日も

11月から12月にかけては気温のアップダウンが非常に大きい日々が続いています。体には非常に応えるパターンですが、先週との大きすぎる寒暖差に注意が必要です。

© 株式会社中国放送