0.4票差、再び当選扱い 「いさ」記載、得票認める

判決後に記者会見する共産党の井佐哲郎氏。判決文(右)には井佐氏の得票と認められた票が記載されていた=14日午後、東京・霞が関の司法記者クラブ

 4月の東京都中野区議選で最下位当選し、次点候補と0.415票差だった共産党の井佐哲郎氏が、当選を無効とした都選挙管理委員会の裁決取り消しを求めた訴訟の判決で、東京高裁は14日、請求通り裁決を取り消した。「いさしんいち」と書かれた票が井佐氏の得票と認められ、再び当選扱いとなった。

 中野区議選は井佐氏が1585票、次点だった参政党の田中裕史氏が1584.585票だった。谷口園恵裁判長は「候補者に『しんいち』や他の『いさ』という人物はおらず、井佐氏に投票する意思で名前を誤記したと推認できる」と判断した。大阪選出の衆院議員伊佐進一氏(公明)が実在するものの、無関係と結論付けた。

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