有害性を指摘の有機フッ素化合物(PFOS・PFOA) 広島と東広島の瀬野川水系で暫定指針値超え 周辺には井戸水利用が約100世帯

東広島市などは、人への有害性が指摘されているPFAS(有機フッ素化合物)が、瀬野川の2地点で国の示す暫定指針値を超えたと発表しました。

暫定指針値を超えたのは、瀬野川のうち▽東広島市の則重橋と▽広島市安芸区の石仏橋の調査地点です。

有機フッ素化合物のうち、発がん性など人体や動物への毒性や蓄積性が明らかになってきているPFOSとPFOAについては国内での製造と輸入が原則、禁止されています。

調査は、広島市と東広島市が11月20日に共同で実施したもので、国の暫定指針値が1リットル当たり合わせて50ngなのに対し、則重橋では140ngとおよそ3倍が検出されました。

岡本幸 記者
「ここより下流では濃度が低くなっていることから、発生源はここより上流にあるとみられています」

東広島市によりますと、周辺には井戸水を利用している家庭がおよそ100世帯あるということです。

則重区自治会 橋内哲彌 会長
「暫定基準といっても3倍じゃない。それが自分の井戸にもし入っとると思ったら、これはすごいことですよ」

東広島市は、今後、さらに上流と、飲用井戸の調査を実施するとして、住民に説明を進めています。

東広島市 環境先進都市推進課 水戸明 課長
「現時点では、このあたりでいえば、集会所とか地域センターなど水道が通っているところで、ご心配であれば各々取っていただくということになります」

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